“印”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しるし42.2%
いん28.9%
しる15.9%
じるし4.8%
つ3.3%
お1.5%
じる1.5%
うつ0.4%
はん0.4%
ハン0.4%
マアク0.4%
マーク0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
御当家の大命が、滞(とどこお)りなく、おすみになった後のお思召と申すなら格別、当座は、何ぞ、印(しるし)だけの物で、よくはないかと心得まするが
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そしてようやく、復職のめどもつき、あとは殿帥府(でんすいふ)最高の大官、高(こう)大将の一印(いん)が書類に捺(お)されれば……というところまで漕(こ)ぎつけて
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「噂にたがわぬ名馬じゃ。馬は良い、だが持主の惜しみ方が憎い。それならば仲綱めが心を慰めてくれよう、やつの名を馬に印(しる)せよ」
欧州戦後、犬印(じるし)のドイツ・グラモフォンが国外輸出を禁じられた時、なんかの都合で、ほんの少しばかり入って来たことがある。
凶行の現場から老人の室まで恐ろしく鮮明(はっきり)した靴跡を印(つ)けて、そのままちゃんと老人の室に置かれてあったことなども老人は夢にも知らなかった。
死の航海 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
……浪がうっすりと裾を慕って、渚の砂が千鳥にあしあとを印(お)して行く。ゆく手に磯に引揚げた船があった。ちょうどその胴のあたりへ二人が立った。
露萩 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あの晩携えていた三本錐(さんぼんぎり)の尖(さき)で傷つけたらしく、道の覚(おぼ)え印(じる)しが引っ掻いてあった。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
葡萄の蔓は高く這ひのぼりて、林の木々にさへ纏ひたり。彼方の山腹の尖りたるところにネミの市あり。其影は湖の底に印(うつ)りたり。我等は花を採り、梢を折りて、且行き且編みたり。
「貴方(あなた)は今夜は現場勤務じゃないでしょう。出勤簿には欠勤の処に印(はん)を捺しておられるでしょう」
オンチ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
それに印(ハン)というものはこの種の仕事をどれ丈煩雑にしているでしょう、署名にもちがった煩しさがあるかもしれませんが、十人足らずの人間が些少の金銭を出して貰うのに四人ほどよ
が、大井は黒木綿の紋附の袂(たもと)から、『城』同人の印(マアク)のある、洒落(しゃ)れた切符を二枚出すと、それをまるで花札(はなふだ)のように持って見せて
路上 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
大帝の御前(おんまえ)に祈をささげ終った二人は、錨(いかり)の印(マーク)のついた自動車を走らせて目黒の岡に向った。大佐がハンドルをにぎっている。自動車はとある森かげの小さい邸の前にとまった。
昭和遊撃隊 (新字新仮名) / 平田晋策(著)