“娶”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
めと73.8%
もら7.0%
めあ5.6%
3.3%
めあわ2.6%
よめ1.7%
1.0%
めあは0.7%
0.3%
0.3%
あは0.3%
0.3%
0.3%
とつ0.3%
とり0.3%
むか0.3%
めとら0.3%
めとる0.3%
もろ0.3%
0.3%
ミア0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
軽蔑けいべつをして、まだ年のゆかない、でき上がっていない子などを、この方をさしおいてめとるというようなことができるものなんだねえ。
源氏物語:52 東屋 (新字新仮名) / 紫式部(著)
見てくれい。美人だぞ。眉目みめばかりか気だてもいい。一生の持ちものとして気に入ったからもらったのだ。ほかに、他意もないわさ
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
実家さとの方は其頃両親ふたおやは亡くなり、番頭を妹にめあはせた養子が、浄瑠璃につた揚句あげくみせを売払つて大坂へ遂転したので、断絶同様だんぜつどうやうに成つて居る。
蓬生 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
それでもね、妹が美しいから負けないようにって、——どういう了簡りょうけんですかね、兄さんが容色きりょう望みでったっていうんですから……
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
母の草心尼そうしんにはとうに亡い人だったが、よく明石の家へ遊びに来ていた兼好法師がその母をも説いて、たって覚一にめあわせたひとなのである。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
縮をおる処のものはよめをえらぶにも縮のわざを第一とし、容儀ようぎつぎとす。このゆゑに親たるものは娘のおさなきより此わざ手習てならはするを第一とす。
てよ、早く。青春は短い。未来の大望にでもかかると、馬上、花をかえりみる間もないぞ。……たれか、あてはあるのか。恋人は」
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「あなたも知つて居るだらうが、麹町かうぢまちに金尾文淵堂といふ書肆ほんやが居る。あすこの主人に娘さんをめあはさないかね。さうするときつと私の原稿をあげる。」
大長谷の若建わかたけの命長谷はつせ朝倉あさくらの宮にましまして、天の下治らしめしき。天皇、大日下の王が妹、若日下部の王にひましき。
古記に云はく、遊部は、大倭国高市郡に在り。生目天皇の苗裔なり。遊部と負ふ所以は、生目イクメ天皇の孽円目ツブラメオホキミ伊賀比自支和気イガノヒジキワケの女とひて、妻と為す。
我が女子むすめ既に十七歳になりぬれば、朝夕に三三よき人がなあはせんものをと、心も三四おちゐはべらず。
おまえ、よくたな。」
琵琶伝 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「この娘を首尾好く、その男にわすことが出来たとしても、それで幸福であるといえるだろうか。」
河明り (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
とつぐにつけて、永らく世話をしてくれました乳母うばと召使いに、心ばかりの品をやりたいと存じまして」
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
みぎ相濟あひすみ屑屋長八は娘お幸のもどりしを喜びやがむことりて小切店に商賣替しやうばいがへをなし家内益々繁昌はんじやうしけるとぞ又大橋文右衞門は心懸こゝろがけ天晴あつぱれなる者につき目を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「でも、赤橋殿の妹君いもぎみむかえ、いまは御一族でございますのに」
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その年神戸の人西川久吉の次男善次郎をして家を継がせ長女かねをめとらせた。かねは芳樹と号して詩を父に学んだ。義子善次郎、字は某、鶴林と号し、後に『枕山先生詩話』その他の書を著した。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
掲げ其中より取出とりいだしたる柳樽やなぎだる家内かない喜多留きたるしるしゝは妻をめとるの祝言にやあさ白髮しらがとかい附しは麻の如くにいとすぐとも白髮しらがまで消光くらすなる可し其のほかするめ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「うむ、おおかた、そんなお心根かと、遠慮のうもろうたのだ」
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
隅「いゝえ、そうで有りません、ひょっとして貴方が私の様な者でもんで下さいますと、わざわいはしもからといって、あゝいう人に胡麻を摺られるとたまりませんからねえ」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
爾に其美人驚きて立ち走り、いすすぎき。斯くて、其矢をもち来て、床の辺に置きしかば、忽ちに麗わしき壮夫オトコと成りて、即ちその美人にミアいて生みませる御子、名は富登多々良伊須々岐比売ホトタタライススギヒメ命。
比較神話学 (新字新仮名) / 高木敏雄(著)