“女子”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おなご55.4%
をなご13.4%
おんな4.6%
をんな3.6%
をみなご3.3%
むすめ2.3%
ぢよし2.3%
じょし1.6%
ヲミナゴ1.3%
にょし1.3%
によし1.3%
おみなご1.0%
あねこ0.7%
あまっこ0.7%
あまつこ0.7%
こども0.7%
じよし0.7%
むすめご0.7%
めのこ0.7%
ひと0.3%
をみな0.3%
をんなご0.3%
あまつ0.3%
おみなこ0.3%
おんなこ0.3%
おんなッこ0.3%
0.3%
ひめみこ0.3%
をんなこ0.3%
オナゴ0.3%
ムスメ0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
およし (口惜しがっし)女子おなごのくせに、よう無慈悲なことがいえるな。ええわ、ええわ。今に思い知らせてやるけに。(退場する)
義民甚兵衛 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
ひかる源氏の物語はいみじき物なれど、おなじき女子をなごの筆すさびなり。よしや仏の化身といふとも人の身をうくれば何かことならん。
婦人と文学 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
こはそもいかに! 賊はあらくれたる大のおのこにはあらで、軆度とりなり優しき女子おんなならんとは、渠は今その正体を見て、くみしやすしと思えば
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
大門際おほもんぎわ喧嘩けんくわかひとるもありけり、よや女子をんな勢力いきほひはぬばかり、春秋はるあきしらぬ五丁町てうまちにぎわひ、おくりの提燈かんばんいま流行はやらねど
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ほゝき鳥は、先の世で、法華経手写の願を立てながら、え果たさいで、死にでもした、いとしい女子をみなごがなつたのではなからうか。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
柴の里の庄司しょうじの一人女子むすめで、大内おおうち采女うねめにあずかっていたのが婿を迎えることになり、媒氏なこうどをもって豊雄の家へ云って来た。
蛇性の婬 :雷峰怪蹟 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
わたくしじゆく御存知ごぞんちとほ高等女學校卒業以上かうとうぢよがくかうそつげふいじやう程度ていどもの入學にふがくせしめるので、女子ぢよし普通教育ふつうけういくはまづをはつたものとなければなりません。
女教邇言 (旧字旧仮名) / 津田梅子(著)
最初さいしょわたくしうまるのがいやでございましたが、良人おっとから『女子じょしでもそれくらいことる』とわれ、それからおしえてもらいました。
其東に平たくて低い背を見せるのは、聞えた香具カグ山なのだらう。旅の女子ヲミナゴの目は、山々の姿を、一つ/\に辿つてゐる。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
その後幾年月かは至極楽しそうだ、真に楽しそうだ、恐らくたのしみという字の全意義はかかる女子にょしの境遇において尽されているだろう。
牛肉と馬鈴薯 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
まだその頃は女子によし生るとも父の恐れとならざりき、その婚期ときその聘禮おくりものいづれものりえざりければなり 一〇三—一〇五
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
薔薇のにおい、砂の湿り、——一切は翼のある天使たちが、「人の女子おみなごの美しきを見て、」妻を求めにくだって来た、古代の日の暮のように平和だった。
神神の微笑 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「怒んなよ。——この女子あねこば抱いて寝てやるべよ」
蟹工船 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
深川の櫓下やぐらしたに居たって、名前なめえはおしずさんと云って如才じょさいねえ女子あまっこよ、年は二十二だと云うが、口の利き様はうめえもんだ、旦那様が連れて来たゞが
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「あゝ、おつ魂消たまげた。」農夫ひやくしやうは眼をこすり/\言つた。「おらはあ、何にも知んねえだよ。おめえ様のやうな女子あまつこみたいな男初めて見ただからの。」
美味うまい酒をば飲むだけ飲うで、若い女子こどもは抱くだけ抱いて、それでも生きとれあ仕様がない。又、明日あしたの魚はるだけの話たい……なあ武谷先生……
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
けばこのむらはかつて壯丁そうてい多數たすう出漁中しゆつりようちゆうしつして全村ぜんそん灰燼かいじんしたことがあるさうで、これにかんがみて其後そのご女子じよし消防隊しようぼうたいをも編成へんせい
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
さてヒコホノニニギの命は、カササの御埼みさきで美しい孃子おとめにお遇いになつて、「どなたの女子むすめごですか」とお尋ねになりました。
仕掛あり其下はよどみて水深げに青みたるに鵞鳥がてうの四五羽遊ぶさながら繪なり八幡を過ぎ金山かなやま阪下にて車は止る瓜生峠うりふたふげを越ゆるに四歳よつばかりの女子めのこ父に手を引かれて峠を
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
「あれは美人じゃからなあ——石河いしかわの夕千鳥には、彼女の趣味から来る風情ふぜいが添うが——わしが、今感心しておる女子ひとは、ことのこととなると、横浜から、箏を抱いてくる。小いさなからだをして。」
朱絃舎浜子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
女神、女子をみなにつれなくて
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
一旦ひとたび一四四樹神こだまなどいふおそろしきものむ所となりたりしを、わか女子をんなご一四五矢武やたけにおはするぞ、一四六老が物見たる中のあはれなりし。
「この女子あまつこ、めんこい顏してるど。」
防雪林 (旧字旧仮名) / 小林多喜二(著)
三藏どんのとこで法事があるで、此間こねえだ此処こゝに女が殺されて川へほうり込まれて有って、引揚げて見たら、まもりの中に名前書なめえがき這入へえって居たので、段々調べたら三藏どんがうちめいに当る女子おんなこ
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
そう事がきまればいが…なんだって女子おんなッこと色事をして子供を出かし、子を堕胎おろそうとして女が死んだって…人殺しをしながら惚気のろけを云うなえ、もうちっよこしてもいんだが
ただあの女子気性きしょう一つが、心配ものじゃ。
野槌の百 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「この後にれませる五柱の男子ひこみこは、物實ものざね我が物に因りて成りませり。かれおのづから吾が子なり。先に生れませる三柱の女子ひめみこは、物實いましの物に因りて成りませり。かれすなはち汝の子なり」
ああうつくしき女子をんなこ
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
第一の精霊 女子オナゴのかたくななのは興のさめるものじゃ、良い子じゃ聞き分けて休んでお出でなされ。
葦笛(一幕) (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
其秀起カノホダたる浪の穂の上に、八尋殿てゝ、手玉タダマもゆらにハタ少女ヲトメは、是誰が女子ムスメぞ。」答へて曰はく、「大山祇神の女等、は磐長姫とナノり、オトは、木華開耶姫とナノる。」……(日本紀一書)
水の女 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)