“暴”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あば29.8%
あら27.1%
23.1%
さら5.2%
ぼう2.1%
やけ1.8%
あれ1.8%
にわ1.5%
にはか1.2%
サラ0.9%
あらび0.9%
0.6%
あろ0.6%
にわか0.6%
ボウ0.3%
あらき0.3%
あらく0.3%
あらら0.3%
0.3%
つよ0.3%
てうち0.3%
ばう0.3%
みだり0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こわがって——あばれて——われとわが身をずたずたに引き裂いて——死んでしまうか——どんな悪いことになるかわからないからでさ。
それにどこか気風のあらッぽい者ですから、お仙ちゃんのようなおとなしい娘には、もう少しどうかいう人の方がとそうも思うんですよ
深川女房 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)
二、三日れていた笹村の頭も、その時はもうしずまりかけていた。自分が女に向ってしていることを静かに考えて見ることも出来た。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
おれのからだが、天日てんぴさらされて、見る/\腐るとこだつた。だが、をかしいぞ。あれは昔だ。あのこじあける音がしたのも、昔だ。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
仙太 いいえ、あんた様、人柄よろしからずなんど、それは私の兄きにそんなこと言いがかりをつけるのは、それはぼうと言うもんでがんす。
斬られの仙太 (新字新仮名) / 三好十郎(著)
商人あきんどやけになつて強くマツチを振つた。火はどうしても消えなかつた。すると、支那人のなかからかねて顔馴染の男がづかづか近寄つて来た。
雨風のなおはげしくおもてをうかがうことだにならざる、静まるを待てば夜もすがらあれ通しつ。家に帰るべくもあらねば姉上は通夜したまいぬ。
竜潭譚 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そこで黒猩にわかにすね出し、空缶を番人に投げ付け、とこに飛び上り、毛布で全身を隠す、そのてい気まま育ちの小児に異ならなんだ。
九月ながつき下旬すゑつかた、けふはことに二一なごりなくぎたる海の、にはか二二東南たつみの雲をおこして、小雨こさめそぼふり来る。
おれのからだが、天日テンピサラされて、見る/\、腐るところだつた。だが、をかしいぞ。かうつと——あれは昔だ。あのこじあける音がするのも、昔だ。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
かゝる場合については、請ふ思へ、あらび意志とまじりて相共にはたらくがゆゑに、その罪いひのがるゝによしなきことを 一〇六—一〇八
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
何しろ九月といえば旧の二八月の八月ですから、太平洋のほうはける事もありますんだ。たまにはここにも御用ができますぞ。ちょっと船医も御紹介しておきますで
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
あろうしたと見えて此様こないこわれて役にたゝんが、落板おとしはまだ使える、此の落板に合わしてい塩梅に拵えてもらいたいもんじゃ
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
そうしているうちに周の細君がお産をした後でにわかに死んでしまったので、周はそのあとへ王姓の女をめとった。成はすこしささわりがあって来なかったので、王氏にはまだ逢っていなかった。
成仙 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
「楊雄のいうのが正しい。これへ来てからわしも思い出した。——敵ニ臨ミテハ急ニボウナルナカレ、との天書にもせてあった。こよいの急襲はちと暴だったぞ。すべてみな兵を退げろ」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
されば漢土もろこしの書は、経典けいてん七九史策しさく詩文しぶんにいたるまで渡さざるはなきに、かの孟子の書ばかりいまだ日本に来らず。八〇此の書を積みて来る船は、八一必ずしもあらき風にあひて沈没しづむよしをいへり。
諫を聴ずして怒らば先づ暫く止めて、後に夫の心和ぎたる時又諫べし。必ず気色をあらくし声をいらゝげて夫に逆いそむくことなかれ。
女大学評論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
あららかに引払ひつぱらひて、寄らんとするひまもあらせず摩脱すりぬくるより足をはやめて津守坂つのかみざか驀直ましぐらに下りたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
しかばねを原頭にらさゞるの故を以て、国民的ならずと罵るものあらば、吾人は其の愚を笑はずんばあらざるなり。
国民と思想 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
「潮がさして来る。潮が来る」と、かれらはつよい風と闘いながら叫びまわった。
半七捕物帳:32 海坊主 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
子曰く、虎をてうち(徒搏)にし、河をかちわた(徒渉)りて、死すともゆるなきものは、吾くみせざるなり、必ずや事に臨みておそれ謀を好みて成すひとに(与する)なり。(一〇)
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
(三六)ばうもつばうへ、なるをらず。神農しんのう(舜 )・(禹 )(三七)忽焉こつえんとしてぼつしぬ、(三八)われいづくにか適歸てききせん。吁嗟ああ(三九)かん。(四〇)めいおとろへたるかな
されどいざ手をこなたに伸べて我目をひらけ、我はひらかざりき、彼にむかひてみだりなるは是即ち道なりければなり 一四八—一五〇
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)