“つよ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ツヨ
語句割合
70.2%
16.8%
5.9%
1.2%
0.9%
0.9%
強健0.9%
0.9%
0.6%
0.3%
健康0.3%
剛勇0.3%
勇健0.3%
0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
にいさん、この金魚きんぎょは、ほんとうにつよ金魚きんぎょですこと。たった一つになっても、元気げんきよくあそんでいますのね。」と、いもうとがいいました。
水盤の王さま (新字新仮名) / 小川未明(著)
今日の紛糾を明日へ向ってつよく掴む歴史的な感覚の弱さでは小説の弱さに通ずるものとして、私たちを深く省みさせる点だろうと思う。
ペテロ、ヨハネなどつよき性格の人間が、この柔和なイエスの心をわがものとするまでには、ずいぶん時を要したでしょう。
柔かい滑らかなつよさは、パール・バックの生れつきの皮膚とはちがった手ざわりをもっている。
春桃 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
ここおい韓非かんぴ、((韓王ノ))くにをさむるに、その法制はふせい修明しうめいし・(四七)いきほひつてもつその臣下しんかぎよし・くにましへいつようして・もつひともとけんにんずるをつとめず
比べて見ると、この方がつよいところがあって、当時の言葉でいえば「たけ」があるのである。定家の歌の方はただ写実という方に傾いてしまって、たけが高いという方ではない。
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)
「もっと強健つよい心臓をね」
人間製造 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
成はその虫の不思議につよいことを話したが、邑宰は信じなかった。そこでためしに他の虫と闘わした。他の虫はどれもこれも負けてしまった。
促織 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
もう一度柚木は力をめて試してみたが、老妓にひかれると滑り去って抓り止めていられなかった。うなぎの腹のようなつよい滑かさと、羊皮紙のような神秘な白い色とが、柚木の感覚にいつまでも残った。
老妓抄 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
「——馬と馬とは、寄りおうて、馬筏うまいかだを組みて渡せよ。つよき馬は上流手かみてに泳がせ、弱き馬はゆるやかに、その尾について、無理さすな」
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
少し下がって地にひざまずき、並んでいるのは多勢のモカ、いずれも身綺麗な扮装みなりをし、持っていた病気など癒ったのであろう、健康つよそうな様子を見せている。
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「坊はねくおききよ。先におなくなりなすって、遠方の墓に埋られていらっしゃる方に、似てるのだよ。ぼうもねその方の通りに、寛大ゆったりして、やさしくッて、剛勇つよくなっておくれよ」
忘れ形見 (新字新仮名) / 若松賤子(著)
高瀬も佇立たちどまって、「畢竟つまり、よく働くから、それでこう女の気象が勇健つよいんでしょう」
岩石の間 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「潮がさして来る。潮が来る」と、かれらはつよい風と闘いながら叫びまわった。
半七捕物帳:32 海坊主 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)