“すこやか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
58.8%
健康14.7%
健全11.8%
壮健5.9%
健在2.9%
康強2.9%
老健2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
夏は蘭軒がすこやかに過したことだけが知れてゐる。「夏日過両国橋。涼歩其如熱閙何。満川強半妓船多。関東第一絃歌海。吾亦昔年漫踏過。」
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
十二人の処女らしい娘達に、守護されながら歩いている乙女の、何という美しく健康すこやかで、快活で無邪気であることか! 身長せいも高ければ肥えてもいる。
生死卍巴 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
わがことばをも表示しるしをもこの後望み待つことなかれ、汝の意志は自由にして直く健全すこやかなればそのむかふがまゝに行はざれば誤らむ 一三九—一四一
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
身体の壮健すこやかな時に吹く音と、病気の前に吹く音とは違っております。
大菩薩峠:19 小名路の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
健在すこやかなれ、御身等、今若、牛若、生立おいたてよ、とひそかに河野の一門をのろって、主税はたもとから戛然かちりと音する松の葉を投げて、足くその前を通り過ぎた。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
こんな苛責くるしみに会いながら、病気一つせずに、日にし丸々と肥って、康強すこやかに、美しくそだって行くのです、この島の清らかな風と、水と、豊穣ゆたか食物かてと、美しい、楽しい
瓶詰地獄 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
わが老健すこやかを鼻にかけて今世いまどきの若者の羸弱よわきをあざけり、転地の事耳に入れざりししゅうとも、現在目の前に浪子の一度ならずに喀血するを見ては、さすがに驚き——伝染の恐ろしきを聞きおれば——恐れ
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)