“豪”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
えら87.7%
ごう3.8%
えれ2.7%
え1.5%
つよ1.1%
ゑら0.8%
えらい0.4%
えろ0.4%
おご0.4%
がう0.4%
すご0.4%
ゴウ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「少さなやくざもの」の兄は肺病で斃れるまで、弟を豪(えら)い作家にしやうとして、有らゆる犠牲を払つた。そして終に死んでしまつた。
閾 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
この人は近藤(こんどう)という僕の知合のものです。さっきも申上げた通り、柔道三段の豪(ごう)のもので、こういう冒険が何よりも好きな男です。
悪魔の紋章 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「豪(えれ)え、豪(えれ)え。其(それ)でもぬるけりや羽目(はめ)をたゝけ、」と言(い)ひながら、濡手拭(ぬれてぬぐひ)を、ひとりでに、思(おも)はず向顱卷(むかうはちまき)で、切(せつ)ない顏(かほ)して涙(なみだ)をほろ/\と溢(こぼ)した。
銭湯 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
それは豪(え)らかったが、それが世にいう幽霊というものだと、云われた時には、却(かえっ)てゾッと怯(おび)えたのであった。
子供の霊 (新字新仮名) / 岡崎雪声(著)
(荒木程の者が、と——それは、明らかに、夫より、荒木を豪(つよ)いと考えている言葉だ。夫は、それを憤って出て行ったのだが——)
寛永武道鑑 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
唯々(たゞ)大きなものとか、深いものとか、立派なものとか、豪(ゑら)いものとか、さういふものを自分の眼の前に見るばかりである。
エンジンの響 (新字旧仮名) / 田山花袋、田山録弥(著)
一疋(ぴき)の小猿(こざる)が「おれのお父様(とつちあん)はおまへ豪(えらい)んだぜ、兎(うさぎ)と喧嘩(けんくわ)をして勝(か)つたよ」と言(い)ひました。
……だがいつまでも市廻りでくらすのも豪(えろ)うてな、俺あこの秋までで一先(ま)ずきりあげ、どこかへ落着こうかと思うだよ。家のもの共呼び寄せ、小さな店をもつだ。道中はもうこりごりだでな。
蕎麦の花の頃 (新字新仮名) / 李孝石(著)
派手なもの、渋いもの、豪(おご)れるもの、貧しいもの、飾るもの、用いるもの、等しく焼物とはいうが美においては右と左とに別れる。見る眼により心の置場により選ぶ美の道は異なる。
北九州の窯 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
わたくしは此詩句を取つて、姑(しばら)く妄(みだり)に下(しも)の如くに解する。霞亭の学術は前年癸亥に略(ほゞ)成つた。歳晩の舟遊は、その新に卒業して気(き)揚(あが)り興(きよう)豪(がう)なる時に於てせられた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
「豪(すご)いわ、ねえ」と云って気が注(つ)いたように、「おや、貴下(あなた)は」
春心 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
迫身(ハクシン)ノ刀気(トウキ)ハ盤石ヲ貫ク、心眼察スル者(モノ)則(スナワ)チ豪(ゴウ)——鐘巻流の奥品(おうぽん)にある。その刀気を感じたらしい。で、寂然と動かなかった。
神秘昆虫館 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)