“流行”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はや74.4%
はやり16.6%
りゅうこう2.5%
りうかう2.0%
ばやり1.1%
はやつ0.5%
はやら0.4%
はやる0.4%
ばや0.4%
ファッション0.4%
りゆうこう0.3%
はやっ0.3%
ながれゆ0.1%
はヤ0.1%
マトロン0.1%
モウド0.1%
モオド0.1%
モード0.1%
ヴォーグ0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
参勤交代の大名の行列が通るたびに、店には侍衆がたくさん立たれて、刀や鍔を買って行ったそうで、とてもよく流行はやったそうです。
「あんたもいま云ったこと忘れないで」とおそのは云った、「肌の手入れとお化粧、もう少し髪の流行はやりに気をつけること、よくって」
五瓣の椿 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
みやこは、ちょうどなつのはじめの季節きせつでありましたから、まち唐物店とうぶつみせには、流行りゅうこううつくしいがさが、いく種類しゅるいとなくならべてありました。
日がさとちょう (新字新仮名) / 小川未明(著)
妙齡としごろいたらせたまひなば、あはれ才徳さいとくかねそなはり、希有けう夫人ふじんとならせたまはん。すなはち、ちかごろの流行りうかう良妻賢母りやうさいけんぼにましますべし。
妙齢 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
いまも金沢ノ大夫に申したが、近ごろ武門は寝返り流行ばやりとか。遠慮はないぞ。鎌倉を出たい者はこのさい新田へ走るがいい。
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
きいろい本の表紙には、“Trueツルー Loveラヴ”と書かれた。文科の学生などの間に流行はやつてゐる密輸入のアメリカ版の怪しいほんだ。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
この城山の麓のすぐ続きに菅といふ家があつてその持つてる家を津田安つだやすといふ骨董やが仮りて貸席料理をやつたが流行はやらなんだ。
坊つちやん「遺蹟めぐり」 (新字旧仮名) / 岡本一平(著)
「悪い癖だ。——私に寄越したこの間の手紙などは二三行でローマ字で印刷してあつた。近頃の書生の間ではそんな真似が流行はやるのかしら……無礼な。」
悪筆 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
「旦那、この節あ、剣術流行ばやりで猫も杓子しゃくしも、武者修行だ。この街道を歩く武者修行だけでも一日に五人や十人はきっと見かけますぜ」
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
開演まぎわに馬車コウチエで駈けこんで、満員の全スタンドに思うさま着物を見せようというのが、マドリッド社交界の流行ファッションだ。
たゞみなあまり仲間なかまづきあひがさかんにおこなはれたゝめに、うたは、おたがひによい影響えいきようばかりでなく、わるい流行りゆうこうおこすことになりました。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
「蛍てえものは、昔は大分流行はやったもんだが、近来は余り文士方が騒がない様になりましたな。どう云うもんでしょう。蛍だのからすだのって、この頃じゃついぞ見た事がない位なもんだ」
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
矢の如く闇を衝いて流行ながれゆくなり。
片男波 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)
近頃ハ和服ヲ洋服ノヨウニ着コナスヿガ流行はヤルヨウダガ、妻ハ反対ニ、洋服ヲ和服ノヨウニ着テイル。洋服ノ下カラ、和服向キニデキテイル体ツキガ透イテ見エル。
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
○網レースに、赤くエナメルした小さい小鳥のブローチや花などをところどころにつけたビクトリア時代の流行マトロンのキャップ
せいろんへ——だれが言い出したともなく、一九二九年の旅行の流行モウドは、この新しく「発見されたせいろんへ」と、ここに一決した形で、いまのところ、せいろんは
ヤトラカン・サミ博士の椅子 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
フランスのある学者が『若し倒立さかだちしてあるくことが「流行モード」となつたとしたら、欧羅巴の婦人は些の躊躇もなく、みなそれを真似るだらう』
東西ほくろ考 (新字旧仮名) / 堀口九万一(著)
巴里の流行も伯林の流行も、世界の流行ヴォーグという流行はことごとく一変してしまうに違いあるまいと、彼女を見るたびに私はいつもそう思い
ウニデス潮流の彼方 (新字新仮名) / 橘外男(著)