“異常”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いじやう36.4%
いじょう36.4%
へん9.1%
アブノーマル9.1%
アブ・ノルマル9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それがいへかへればたゞちくるしい所帶しよたいひとらねばならぬ。そこにおつぎのこゝろ別人べつにんごと異常いじやうめられるのであつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
足軽たちに話しかけても、だれもウンとも返辞へんじをするものがなかった。かれらの眼色めいろはまだ夜の明けぬまえの異常いじょう緊張きんちょうをもちつづけているらしい。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
……僕はどうも生れつき異常へんなんです。子供の時から自分は友達と異っているということに気がついていました。時々突然に家を飛びだしてどこかに隠れて独りぼっちになろうとしました。
誰? (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
自分は充分にその異常アブノーマルな心持ちをくみとる事はできないが、ただ昔の宗教革命者などという人の内には存外P君のような型の人があったのではないかという気がしているだけである。
丸善と三越 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
そしてこの「法悦倶楽部」などという異常アブ・ノルマルな催しも、阿夜子夫人の異常嗜好のためではないかと言う者さえあったのです。
法悦クラブ (新字新仮名) / 野村胡堂(著)