“投”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ほう39.7%
な37.9%
はふ6.1%
なげ5.8%
とう3.7%
ほ1.8%
ぽ1.0%
はう0.8%
たう0.5%
ぶ0.3%
ほふ0.3%
いた0.2%
いる0.2%
う0.2%
くべ0.2%
とうず0.2%
なぐ0.2%
なげう0.2%
ほうり0.2%
ほお0.2%
ほっ0.2%
や0.2%
ナ0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ここにお話する事件も、とても常識的には信用が出来ないからというので、編輯長の紙屑籠の中へ投(ほう)りこまれた種の一つであります。
呪の金剛石 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
「そら、どらねこがきた。」といって、顔(かお)を出(だ)すと水(みず)をかけたり、いたずらっ子(こ)は、そばを通(とお)ると、小石(こいし)を拾(ひろ)って投(な)げたりしました。
ねこ (新字新仮名) / 小川未明(著)
百貫位の石を投(はふ)ります。頭の上から百貫位の石が落て來ると隨分困る(笑聲起る)。四人位掛らなければ動かせない石を投るです。
元時代の蒙古人 (旧字旧仮名) / 桑原隲蔵(著)
贅肉(いぼ)あるもの此神をいのり、小石をもつていぼを撫(なで)、社の椽(えん)の下の𥴩子(かうし)の内へ投(なげ)いれおくに、日あらずしていぼのおつる事奇妙なり。
上流社会の貴夫人達の主催にかゝる、その日の演奏会の純益は、東京にいる亡命(ぼうめい)の露人達の窮状を救うために、投(とう)ぜられる筈だった。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
(むかし/\大雅堂は謝礼を封の儘、畳の下へ投(ほ)り込んで置いたといふが、その頃には狡い呉服屋の封銀(ふうぎん)といふ物は無かつたらしい。)
「晴(はあ)ちやんのことだから、何処へおつ投(ぽ)り出しておいても、間違ひはないだらうけれど、余り褒(ほ)めた事でもないつて言つてゐたよ。」
のらもの (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
幾ら歩いてゐても際(きり)が無いので、幸ひ眼に入つた海の上にかけ出しになつてゐる茶店に寄つて、そこにも店さきに投(はう)つてある鰹を切つて貰ひ、一杯飮み始めた。
熊野奈智山 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
「ガーフ」に懷(なつ)かしき我(わ)が帝國(ていこく)の軍艦旗(ぐんかんき)を飜(ひるがへ)せるかの白色(はくしよく)の巡洋艦(じゆんやうかん)は、此邊(このへん)海底(かいてい)深(ふか)くして、錨(いかり)を投(たう)ずることも叶(かな)はねば、恰(あだか)も小山(こやま)の動搖(ゆる)ぐが如(ごと)く、右(みぎ)に左(ひだり)に漂蕩(へうたう)して居(を)る。
支那街の無頼漢が、鰐寺(わにでら)の縁日に行って喧嘩を始め、相手の男を鰐のいる池に投(ぶ)ち込んだというんです。投(ほう)り込まれた男はそれっきり出て来ません。
消えた霊媒女 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
燃殼のぷす/\いふ音や、水を空(あ)けた時にはずみで投(ほふ)り出してしまつた水差の毀(こは)れた響、それに何よりも私が惜しまず施した驟雨浴(シヤワアバス)の水沫(しぶき)が漸々ロチスター氏を起した。
飛鳥(あすか)の清原(きよみはら)の大宮に太八洲(おほやしま)しらしめしし天皇二の御世に曁(およ)びて、潛龍元を體し、洊(せん)雷期に應(こた)へき。夢の歌を聞きて業を纂(つ)がむことをおもほし、夜の水に投(いた)りて基を承けむことを知らしたまひき。
朝鮮の俘虜を囚へこめしところのあとといふも、夏草の生ひ茂るにまかせ、うばら、からたち、較(やや)もすれば足を投(いる)るの隙なからむとす。
松浦あがた (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
或日(あるひ)近所(きんじよ)の川(かは)に漁(れふ)に出かけて彼處(かしこ)の淵(ふち)此所(こゝ)の瀬(せ)と網(あみ)を投(う)つて廻(ま)はるうち、ふと網に掛(かゝ)つたものがある、引(ひ)いて見たが容易(ようい)に上(あが)らないので川に入(はひ)つて探(さぐ)り試(こゝろ)みると一抱(ひとかゝへ)もありさうな石(いし)である。
石清虚 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
その時には無賃(ただ)で置かれた家なしの女房は、後(うしろ)の扉(ドア)を開けて出て来て、ストーブに薪(たきぎ)を投(くべ)て行く。家なしの夫は昼間は働(はたらき)に出て夜帰って来る。
点 (新字新仮名) / 小川未明(著)
(略)賴瀨獺懶等の旁(つくり)は負なり頁(おおがい)にあらずとせられ候へども負にあらず※の字にて貝の上は刀に候勝負の負とは少しく異なり候右等の字は剌(らつ)より音生じ候また※の下は壬にあらず※(音テイ)に候※※等皆同様に御座候右些細の事に候へども気付たるまま(一老人投(とうず))
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
頓(やが)てそれがハラハラと四方に飛散する状(さま)は、恰(あたか)も線香花火の消(きえ)るようであった、雨は篠(しの)を束(つか)ねて投(なぐ)る如きドシャ降り、刻限は午前二時だ、僕ならずとも誰でもあまり感心(かんしん)はしまい。
枯尾花 (新字新仮名) / 関根黙庵(著)
筆を投(なげう)つて、嘆息して、復(ま)た冷い寝床に潜り込んだが、少許(すこし)とろ/\としたかと思ふと、直に恐しい夢ばかり見つゞけたのである。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
葛籠(つづら)長持と違って、人の家(うち)へ投(ほうり)ッ放しに預けて来られるんじゃあなし、庇(かば)って持っていた日にゃあ、人混(ひとごみ)の中だってうっかり歩行(ある)かれるんじゃあねえ。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
竹内さんに獅子が来たと云うと、子供は雑煮の箸(はし)を投(ほお)り出して皆んな駈け出したものであった。その邸は二十七、八年頃に取り毀(こわ)されて、その跡に数軒の家が建てられた。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
作「與助爺(おやじ)なんざアヒョロ/\してるから川の中へ投(ほっ)ぽり込んで了(しま)うがそれも矢張(やっぱり)金づくだがね」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
賤「私の云った通り後(あと)から石を投(や)ったのかえ」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
ノッソリ出(デ)テ来(キ)テ、蠅(ハエ)タタキノ如(ゴト)ク、バタットヤッテ、ウムヲ言(イ)ワサヌ。五百枚(ゴヒャクマイ)。良心(リョウシン)。今(イマ)ニ見(ミ)ヨ、ナド匕首(アイクチ)ノゾカセタル態(テイ)ノケチナ仇討(アダウ)チ精進(ショウジン)、馬鹿(バカ)、投(ナ)ゲ捨(ス)テヨ。島崎藤村(シマザキトウソン)。島木健作(シマキケンサク)。
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)