“態”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
てい30.5%
わざ22.4%
ざま19.7%
さま15.2%
なり3.9%
たい2.2%
ふう1.2%
ふり1.2%
かたち0.7%
すがた0.7%
テイ0.4%
しな0.3%
ぶり0.3%
ワザ0.3%
しわざ0.1%
ぎま0.1%
カタチ0.1%
サマ0.1%
スタイル0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たばこ屋にくぼのある娘をおくように、小間物屋にこのていの男を坐らせておく商法の機微きびは、今も昔も変りないものとみえました。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
わざと二階へ聞える様な大声で、女が風呂へ入つて居るに槍で突くなんか誰れだ、誰れだと云ふと、静にせい騒ぐと殺すぞと云ふから
千里駒後日譚 (新字旧仮名) / 川田瑞穂楢崎竜川田雪山(著)
何故に私たちは私たちの罪を素直にそのまま受け容れることをしないで、それを見苦しいざまをしながら弁解しようなどとするのだろう。
語られざる哲学 (新字新仮名) / 三木清(著)
さらに歩め、止まれ、お辞儀をして見よ、舞踏せよ、酔漢えいどれさまをせよ、日本語で話せ、オランダ語で話せ、それから歌えなどの命令だ。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
は、如何いかにも、こんななりをしてをるので、貴方は吃驚びつくりなすつたか、さうでせう。自分にも驚いてをるのぢやけれどどうも為方が無い。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「何しろ、たいな世の中になったものです。お犬様には、分るでしょうが、人間どもには何が何だか、わけが分りませんな」
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして驚く顔でも見てやろうか、と思ったが、馬鹿げているような気がしたので、そのまま、目をつぶって眠ったようなふうをしていた。
香油 (新字新仮名) / 水野葉舟(著)
志「萩原君、君を嬢様が先刻さっきから熟々しけ/″\と見ておりますよ、梅の花を見るふりをしていても、眼のたままる此方こちらを見ているよ、今日はとんと君に蹴られたね」
「実は、飛んだ罪な悪戯いたずらをした奴がおりましてな。」不意を喰って愕然ぎょつと振向いたかたちのままで、ルキーンは割合平然と答えた。
聖アレキセイ寺院の惨劇 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
すがたは鮮明に、その羽摺れに霧がほぐれるように、尾花の白い穂がなびいて、かすかな音の伝うばかり、二つの紅いすじが道芝の露に濡れつつ、薄い桃色に見えて行く。
遺稿:02 遺稿 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
アルベキテイヲ結構ニ飾置カザリオキ、御勅使、御奉行衆ヘ相渡シ、八月二日ヒツジノ刻、雑賀サイカノ浦、淡路島ヨリ数百艘ノ迎ヘ船ヲ寄セ、端城ハジロノ者ヲ始メトシテ、右往左往ニ縁々ユカリユカリヲ心ガケ
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
娘らしいしなをして、富江は素早く其手を避けた。『何ですの、これ? 小説?』
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
といいながら、彼は立ち上り、両手をに廻して例のゴリラの様な歩きぶりをしつつ室内をドシリドシリと濶歩していたが、やがて食堂の前へ来てそのドアを開いた。
水晶の栓 (新字新仮名) / モーリス・ルブラン(著)
即、『神秘な寿ぎの「詞とワザと」でほき、踊られてまつり来られ、善美を尽した寿き方で、瓶の周りをほき廻られて、まつり続けて来られた御酒だよ』
村々の祭り (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
その弟忍熊の王、そのしわざかしこまずして、軍を興し、待ち向ふる時に、喪船にむかひてむなふねを攻めたまはむとす。ここにその喪船より軍を下して戰ひき。
「銭形のがそう言や、今度だけは勘弁してやら。二度とそんな事を言やがると、生かしちゃおかねえぞ、ぎまアみやがれ」
錆ビ荒レタ鉄ノ橋梁カラ 海燕ノ隕チルソノ飜エル非情ノカタチヲ究メヨ
逸見猶吉詩集 (新字旧仮名) / 逸見猶吉(著)
彼サシテ分別フンベツマドサマモナク、ソレハ箇様カヤウニナスガヨロシクコレハ左様ニツカマツルガ然ルベシナド、立チ所ニ答ヘ、我等ガ両三日昼夜カカリテ分別ナリ難キ事モ
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
形は落着いても心が天井を匍い廻っているから、いくら澄ましても、ちょち、ちょち旦那様といったようなスタイルになってしまう。
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)