“条”のいろいろな読み方と例文
旧字:
読み方割合
すじ34.0%
くだり25.5%
じょう16.5%
すぢ6.6%
しま4.2%
くだ3.8%
えだ2.8%
でう2.4%
クダ1.4%
0.5%
ちょう0.5%
ぶん0.5%
ゆず0.5%
ヂヨヲ0.5%
0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼は荒く息をしながら、左の腕で顔をおおった。するとその二の腕の内側に、大きな掻き傷が二すじできて、血のにじんでいるのが見えた。
暴風雨の中 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
源平盛衰記げんぺいせいすゐき文覚発心もんがくほつしんくだりに、「はやきたつて女と共にし居たり、狭夜さよやうやう更け行きて云云うんぬん」と、ちやんと書いてある事である。
澄江堂雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
午後五時ごろ、一同は岩壁がんぺきの南のほう、一マイルのところまでくると、そこに一じょうの細いたきが、岩のあいだから落ちているのを見た。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
わたし亜米利加の旗を見ると胸が悪くなつてよ。星だのすぢだの、けばけばしいつたら有りやしない、まる有平糖のお菓子チエツカベリイ・キヤンデイのやうよ。」
季節とは関係なしに工場の中は暑く、石灰粉の微粒は渦を巻いたり、しまを描いたりしながら、白くて厚い幕のように漂いあふれていた。
青べか物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
ただ著者が諸家の詩歌文章を説明するくだりを、そうですかそうですかと聞いているようなものでありました。しかしこれは少し困る。
創作家の態度 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ふたゝび荊棘けいきよくえだとり香花かうくわ神前しんぜんさしはさみくうず。次にあつま各童わらべども手に木刀をとりみち隊閙たいだうしすべて有婚こんれいして无子こなきをんな木刀をもつ遍身へんしん打之これをうち口に荷花蘭蜜こばらみとなふ。
それから又僕の家へ毎日のやうに遊びに来た「おでうさん」という人などは命だけは助かつたものの、一時は発狂したのも同様だつた。
本所両国 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
黙阿弥の脚本の「松竹梅湯島掛額シヨウチクバイユシマノカケガク」は八百屋お七をしくんだものであるが、其お七の言葉に、内裏びなを羨んで、男を住吉様スミヨシサマ女を淡島様アハシマサマといふクダりが出てくる。
雛祭りの話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
彼は、右の片足をしっかり捕えて居る繩のじ目を、ぼんやり痛く感じながら、静かに目を瞑って仰向きになって居るのである。
一条の縄 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
お医者はんが見てもこれなら生命にちょうない、二、三日安静にしといたらええいわれる程度にするのんには、どれぐらい飲んだもんやら分量分れしませんねん。
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
はなはだ勝手がましい申しぶんでございますが、実は御病気がらではございますし——御承知どおり川島の方でも家族と申しましても別にございませんし
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
その皮粘りありて紙をすくに用ゆ。実もゆずに似て冬熟すれば甘美なり。『本草啓蒙』にその細子罌粟けし子のごとし。下種して生じやすしとあれど、紀州などには山中に多きも少しも栽培するを見ず。
右二ヶヂヨヲハありがたき御心付ニ候得ども、およバずながら天下ニ心ざしおのべ候為とて、御国よりハ一銭一文のたすけおうけず、諸生シヨセイの五十人もやしない候得バ
其事を承り候てハ、早〻下の関へ出かけ候も、何とか力ラなくもふ敵がなけれバ、存候。将軍もいよいよ死去仕、後ハ一橋又紀州が後ト目ニ望ミ候得ども、一向一の論なく候よし。何レニしても幕中大破ニ相成候よし。