“くだ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:クダ
語句割合
43.8%
18.2%
14.1%
9.2%
4.1%
3.9%
1.2%
0.6%
0.6%
0.5%
0.5%
0.3%
下痢0.2%
0.2%
下山0.2%
下江0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
0.1%
下向0.1%
下賜0.1%
0.1%
0.1%
口駄0.1%
0.1%
心角0.1%
0.1%
0.1%
空談0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
降下0.1%
0.1%
駆儺0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
このこと、急務にあらざるに似たりといえども、にわかに弁ずべからざるものなれば、早く手をくださざれば、その全成を期しがたし。
国楽を振興すべきの説 (新字新仮名) / 神田孝平(著)
それから段々年代がくだるに従って混乱がひどくなって、実際の発音としては全然区別が出来なかったろうと思う位になっております。
古代国語の音韻に就いて (新字新仮名) / 橋本進吉(著)
戦争の荒し壊す力よりも、もっと大きい力が、砲弾にくだかれた塹壕ざんごうの、ベトンとベトンの割れ目から緑の芳草ほうそうとなって萌え始めた。
勲章を貰う話 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
「さあそいつだってあぶねえものさ、飲むときまってくだを巻くし、打つと勝って来たためしはなし、買うとむやみに振られるしさ」
剣侠受難 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
わずかに残骸を示す立木も白く枯れて、半ば折れくだかれている。正面の新火山の右に、松本山が丸坊主になって小さく見える。
天地創造の話 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
「上にもない——おや、變なことがあるぞ。畑をひどく荒してゐるが——。霜柱しもばしらをこんなにくだいて、土を掘つて何處かへ運んだ樣子だ」
重四郎はこれさひはひと娘の部屋へやのぞき見れば折節をりふしお浪はたゞひと裁縫ぬひものをなし居たるにぞやがくだんのふみを取出しお浪のそでそついれ何喰なにくはかほ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
八「笑かせアがらア、若大将わかてえしょうに胡麻すりアがって脊負おんぶのくせに、割前わりめえが出ねえと思ってふざけアがると向うずねぶっくだかれねえ用心しやアがれ」
ただ少し身勝手だと思われる点は、例えば人種に本質的の優劣があるという例に、アメリカにおける黒人と白人との能率の比較をしているくだりなどがあるからである。
清々しさの研究の話 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
くだらねえ話だから俺あとめたんだ。
中山七里 二幕五場 (新字新仮名) / 長谷川伸(著)
酒屋さかやにたゞすと、「ときさかさにして、ぐん/\おりなさい、うするとあわちますよ、へい。」とつたものである。十日とをかはらくださなかつたのは僥倖げうかうひたい——いまはひらけた。
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
さく花は千種ちぐさながらにうれを重み、もとくだちゆくわがさかりかな
無月物語 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
「おい又八、何をひとりでぶつぶついってるんだ。……オヤ、ばかに青いつらして、げんなりしているじゃねえか。どうしたんだ、腐った西瓜でも喰らって、腹でも下痢くだしたのか」
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
鈴なりのくだものが、枝のしなうばかりにって、草の上にもいくつとなく、もう色づいた木の実がころがって居る、私達はかわがわる杖を振るって、その実でゴルフをやって遊び廻った
スウィス日記 (新字新仮名) / 辻村伊助(著)
顧み勝ちに篠田はひと下山くだり行く、伯母が赤心一語々々に我胸を貫きつ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
ところへ、近頃、遠く物見に下江くだって行った一艘が帰帆してきて、玄徳に告げることには
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一冊の雑誌を取ってみても、一枚の新聞の中にも、或は喫茶店でされる会話の中にも、ファッシズムの浸透とそれに抗して打ちくだこうとする大衆の意志は対立して盛り込まれている。
その明くる朝は起きた時からあいにく空にが見えた。しかも風さえ高く吹いて例の防波堤ぼうはていくだける波の音がすさまじく聞え出した。欄干らんかんって眺めると、白い煙が濛々もうもうと岸一面を立てめた。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
と上人が下したまうつるの一声のお言葉に群雀のともがら鳴りをとどめて、振り上げしこぶしかくすにところなく、禅僧の問答にありやありやと云いかけしまま一喝されて腰のくだけたるごとき風情なるもあり
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
赤斑も出れば、痴呆面こけづらにもなる。手足の硬直こわばり譫言うわごと、……米磨汁とぎじるのようなものをくだし、胆汁を吐く。息はまだ通っているのに、脈はまるっきり触れない。……なにもかにも同じなんだ。
顎十郎捕物帳:05 ねずみ (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
天道様が智慧といふものをおれにはくださらない故仕方が無いと諦めて諦めても、まづい奴等が宮を作り堂を受負ひ
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
鉢形鍋形の土噐に外面のくすぶりたる物有る事は前にも云ひしが、貝塚發見はつけんの哺乳動物の長骨中ちやうこつちうには中間より二つにくだきたる物少からず。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
現に稍々やや大なる石材せきざいくだきて漸次ざんじ目的もくてき形状けいじやうとせしあとみとむるを得るなり。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
赤穴あかな母子おやこにむかひて、吾が近江をのがれ来りしも、雲州の動静やうすを見んためなれば、一たび下向くだりてやがて帰り来り、五一菽水しゆくすゐつぶね御恩めぐみをかへしたてまつるべし。五二今のわかれを給へといふ。
下賜くだしおかれた。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ぼくのが、一ばんだこだよ。」と、威張いばっているものもあれば、それにけまいとおもって、いとをどんどんくだしているものもありました。
西洋だこと六角だこ (新字新仮名) / 小川未明(著)
りんどうの花はきざまれた天河石アマゾンストンと、くだかれた天河石アマゾンストンで組み上がり、そのはなめらかな硅孔雀石クリソコラでできていました。
ほんとに口駄くだらないよと云うのを何だと思えば、それあの燭台の前に居る、あゝあの服を着た方よ、好男子いいおとこが居ると高ちゃんが云うから行って見ると、眼鏡の金縁へあかりが映ってそれで顔が光るのよ
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
酒間にいろいろくだけて話し合いました。岡倉氏は、話がまとまってよろこばしい。
もとほり心角くだ吹けば
(新字旧仮名) / 石川啄木(著)
ほうくだらんわか
愛卿伝 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
徳久利でどうして舂くのかといったら、薬研では玄米こめくだけてしまうから、貧乏徳久利で舂くのだといった。
皺だらけの腕をまくってみせて、「まだまだ若いものではしょうむない。毎日私か小言のいい続けどす」まるで何を言っているのか、拘攣こうれんしたように変なところに力を籠めて空談くだを巻いている。
霜凍る宵 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
伯龍の「吉原百人斬」は、八つ橋と栄之丞が歓語のくだりより、八つ橋は全然かげにゐるこの住居のシーンの方が、余程艶麗である点がおもしろいとおもふ。
吉原百人斬り (新字旧仮名) / 正岡容(著)
づかしや女子をんな不似合ふにあひくだものりも一重ひとへ活計みすぎためのみならず便たよりもがなたづねたやの一しんなりしがゑにしあやしくかたありて不圖ふとれられし黒塗塀くろぬりべい勝手かつてもとにあきなひせしときあとにてけば御稽古おけいこがへりとやじやうさまのしたるくるまいきほひよく御門内ごもんうち引入ひきいるゝとてでんとするわれ行違ゆきちがひしがなにれけんがさしたる櫛車くしくるままへには
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
庚午かのえうま、皇子大津を訳語田をさだいへ賜死みまからしむ。時に年廿四。妃皇女山辺みめひめみこやまべみくしくだ徒跣すあしにして、奔赴はしりゆきてともにしぬ。見るひと歔欷なげく。皇子大津は天渟中原瀛真人あまのぬなかはらおきのまひと天皇(天武天皇)の第三みこなり。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
三一てきすべからねば、おそらくはうけがひ給はじ。媒氏なかだちの翁ゑみをつくりて、大人うしくだり給ふ事甚し。
「父からくだされた盃だ」
銀三十枚 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ふね秒一秒べういちべうしづんでく、甲板かんぱん叫喚けうくわんはます/\はげしくなつた。つひに「端艇たんていおろせい。」の號令がうれいひゞいて、だい一の端艇たんてい波上はじやう降下くだつた。此時このときわたくし春枝夫人はるえふじん見返みかへつたのである。
色斯おどろきてがり、かけって後くだる。曰く、山梁さんりょう雌雉しちよいかなよいかなと。子路これむかえば三たびはねひろげてつ。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
第四種(触穢しょくえ編)たたりさわり、悩み、忌諱きい、触穢、厄落とし、厄払い、駆儺くだ祓除ふつじょ
妖怪学講義:02 緒言 (新字新仮名) / 井上円了(著)