“章”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しるし43.8%
しやう12.5%
しょう12.5%
あや6.3%
くだ6.3%
くだり6.3%
ふみ6.3%
チャプタア6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
老いたる教師ハツバス・ダアダアのボルゲエゼ家の車のしるしに心づきて、蹣跚まんさんたる歩をとゞめ我等をゐやしたるは、おもはずなる心地せらる。
陰中いんちゆうやうつゝみ、陽中やうちゆういんいだくは天地定理中ぢやうりちゆう定格ぢやうかく也。老子経らうしきやう第四十二しやういはく万物ばんぶつ陰而いんをおびてやうをいだく沖気以ちゆうきもつてくわをなすといへり。
右手にあたって遠山が鋸の歯のように尖んがった処に、黄いろな一抹の横雲が夕映の名残りを染めて見えていた。しょうはぼんやりした眼で、その横雲の方を見ながら、糧食べんとうの残りの餅をっていた。
狼の怪 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
色あるきぬ唐松からまつみどり下蔭したかげあやを成して、秋高き清遠の空はその後にき、四脚よつあしの雪見燈籠を小楯こだてに裾のあたり寒咲躑躅かんざきつつじしげみに隠れて、近きに二羽のみぎは𩛰あさるなど、むしろ画にこそ写さまほしきを
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
伯龍の「吉原百人斬」は、八つ橋と栄之丞が歓語のくだりより、八つ橋は全然かげにゐるこの住居のシーンの方が、余程艶麗である点がおもしろいとおもふ。
吉原百人斬り (新字旧仮名) / 正岡容(著)
『硝子戸の中』そのくだりをお読みなさった大塚保治やすじ博士は、「ようやく忘れようとすることが出来かけたのに、あれを見てからまた一層思いだす。」
大塚楠緒子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
開けば、声はふみをなし、咳唾がいだは珠を成すなどと、みな云っています。恐れながら、その衆評はみな暗に兄君たるあなたの才徳をくろうするものではありませんか
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)