“蹣跚”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
まんさん45.5%
よろめ24.7%
よろ7.8%
よろよろ6.5%
よろ/\5.2%
よろけ2.6%
よろめき2.6%
ばんさん1.3%
まんさく1.3%
よば1.3%
よろば1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
其処へ蹣跚まんさんと通りかゝつた痩せぎすの和服の酔客を呼び止めて、「泉君、泉君、いゝ人を紹介してやらう———これが谷崎君だよ」
泉先生と私 (新字旧仮名) / 谷崎潤一郎(著)
肩をこごめ背を丸め、顔を低く地に垂れた。そうしてたれた犬のように、ヨロヨロと横へ蹣跚よろめいた、私は何かへ縋り付こうとした。
銀三十枚 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
帆村が蹣跚よろめくのを追って、私が右にヨタヨタと寄ると、帆村は意地わるくそれと逆の左の方にヨロヨロとかたむいてゆくのだった。
西湖の屍人 (新字新仮名) / 海野十三(著)
菊池がそれを憤慨して、入社した三日目に突然、社長の頬片ほつぺたを擲る。社長は蹣跚よろよろと行つて椅子に倒れ懸りながら、「何をするツ」と云ふ。
菊池君 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
菊池がそれを憤慨して、入社した三日目に突然、社長の頬片ほつぺたを擲る。社長は蹣跚よろ/\と行つて椅子に倒れ懸りながら、「何をするツ」と云ふ。
菊池君 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
次の停留場に来ると満員の上へ更に二三人加わって、今度は単独に蹣跚よろける余地さえ無くなって了った。と同時に、これが為彼女は方向が自然と変って彼に背を向ける事になった。
乗合自動車 (新字新仮名) / 川田功(著)
その結果、ボブはよろよろとして、再び桶の中へ蹣跚よろめきき込んだ。「そこでだね、俺は君の給料を上げてやろうと思うんだよ。」
そういうわけで、僕は仏蘭西へ——わけても、この「よひどれ」の詩人が、そこの酒場でアプサンをあおり、そこのマロニエの並木の下を蹣跚ばんさんとよろめいて行った、あのパリへ行きたいと思ったのです。
十年 (新字新仮名) / 中島敦(著)
それから、そちらの大人のご希望もあったことだから、未熟な節廻ふしまわしではあるが、一齣ひとくさりご披露しよう、といって、くり返し巻き返し同じような唄を歌い、蹣跚まんさくたる足どりで帰っていった。
寝ていた水禽みずどりが低く飛び立ってバサと水面を打った時!——大手の並木みちを蹣跚よばうように駆け抜けてきて
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
どこからともなく蹣跚よろばい出てくるお艶は、毎日決まって近江屋の門近く立って、さて、天の成せる音声のどに習練の枯れを見せて、往きし昔日むかしの節珍しく声高々と唄い出でる。