“周章狼狽”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しゅうしょうろうばい56.0%
あわてふためき12.0%
しうしやうらうばい12.0%
あわてふためい4.0%
どぎまぎ4.0%
あはてまは4.0%
あわてふため4.0%
しうしようらうばい4.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
善良なる村の紳士淑女も、秀才も、よだれくりも、木端微塵こっぱみじんでありました。周章狼狽しゅうしょうろうばい、右往左往に逃げ散ります、蜘蛛くもの子を散らすが如く。
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
おこしもたてず突殺す故馬士まご仰天ぎやうてんなしにげんと爲すを一人の旅人飛蒐とびかゝつて是をも切殺すに供の男は周章狼狽あわてふためきあとをも見ずして迯歸にげかへりける故やがて盜賊は荷繩になは
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
能因法師は、茶店のハチといふ飼犬に吠えられて、周章狼狽しうしやうらうばいであつた。その有様は、いやになるほど、みつともなかつた。
富嶽百景 (新字旧仮名) / 太宰治(著)
やまも、たにも、一時いちじ顛倒てんたうするやうひゞきともに、黒煙こくえんパツと立昇たちのぼる。猛獸羣まうじうぐん不意ふゐおどろいて、周章狼狽あわてふためいせる。
トあせるばかりですごみ文句は以上見附からず、そしてお勢を視れば、お文三の顔を凝視めている……文三は周章狼狽どぎまぎとした……
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
ちつとでもしあるとしたならば、れもそれにがついてゐないんだわ——そのかんがへがないため、どのくらゐみんなが秩序しだらなく周章狼狽あはてまはるかれないのよ、たとへば競技場グラウンドはしくのには
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
加十はそれが、急げ急げと阿鶴が合図するのだと思うからいよいよもって周章狼狽あわてふため
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
火夫くわふ船丁等ボーイら周章狼狽しうしようらうばいまでもない、其内そのうち乘客じやうきやく※半くわはん睡眠ねむりよりめて、何事なにごとぞと甲板かんぱんはしでんとするを、邪魔じやまだ/\と昇降口しようかうぐちへんより追返おひかへさんとひしめく二三船員せんゐんこゑきこえる。