“喫”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
30.2%
16.8%
14.7%
きっ8.4%
7.6%
ふか4.3%
3.5%
あが3.4%
きつ2.8%
たべ1.9%
くら1.7%
0.9%
のみ0.6%
0.4%
のま0.4%
0.2%
くゆ0.2%
0.2%
かじ0.2%
くっ0.2%
くわ0.2%
0.2%
したた0.2%
したゝ0.2%
すい0.2%
すつ0.2%
つか0.2%
のめ0.2%
0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「さうだすな。」と三人の若者は、近頃み習ひかけた煙草の道具を片付けて、其處に並べてある形の揃はぬ寺子屋流の机に向つた。
太政官 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
煙管きせるを二、三度、火鉢の縁にたたきつけると、うとましそうに女の姿を見やって、スパスパと莨をった。するうちお国は目を覚ました。
新世帯 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
大異は林の中へ入ってすぐそこにあった大木の根本へ坐って、幹にっかかり、腰の袋に入れていた食物をつまみだしていはじめた。
太虚司法伝 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
生前の深山木の鋭い探偵眼に驚いていた私は、ここにその深山木以上の名探偵を発見して、更らに一驚いっきょうきっしなければならなかった。
孤島の鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
サ買つてたよ。源「アヽ、有難ありがたう。金「サ、おんでげるからおべ、それだけはお見舞みまひかた/″\わつし御馳走ごちそうしてげるから。 ...
黄金餅 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
「煽がないだつて好いのよ、何か手に持つてゐなければ格構がつかないわよ、煙草ばかりプカ/\ふかされてゐるのも困るからね。」
小川の流れ (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
ステッキをついて猩々しやう/″\のやうに髯を生やした馬鹿に鼻の高い「おろしや人」が虎よりは見物人の方を見乍ら長閑のどかにパイプをかしてゐる。
ハツ/\うも御親切ごしんせつ有難ありがたぞんじます、何卒どうか貴方あなたたくかへつてくださいまし。金「かへらんでもいからおあがりな、わつしの見てめえで。 ...
黄金餅 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
「まだ其處そこつくるけえしちや大變たえへんだぞ、戸棚とだなへでもえてけ」勘次かんじ注意ちういした。卯平うへい藥罐やくわんいで三ばいきつした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
へいへい。「貴様きさまなん汁粉しるこたべるんだ。「えゝ何所どこのお汁粉屋しるこやでもみなコウふだがピラ/\さがつてますが、エヘヽあれがございませぬやうで。 ...
士族の商法 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
却説さて兎と熟兎は物の食べようを異にす、たとえば蕪菁かぶくらうるに兎や鼠は皮をいで地に残し身のみ食うる、熟兎は皮も身も食べてしまう。
……ヤ……ドッコイショ……と……ああ忙しかった。どうだい葉巻を一本……何だらないのか。それじゃ僕だけ失敬する。
焦点を合せる (新字新仮名) / 夢野久作(著)
ころは夏なりしゆゑ客舎やどりしいへにはかげにむしろをしきて納涼すゞみ居しに、主人あるじは酒をこのむ人にて酒肴しゆかうをこゝに開き、は酒をばすかざるゆゑ茶をのみて居たりしに
まことに知る、鏡を懸け珠を吐きたまひて、百の王相續き、劒ををろちを切りたまひて、萬の神蕃息はんそくせしことをやすかははかりて天の下をことむけ、小濱をばまあげつらひて國土を清めたまひき。
その煩悶を信仰によって救われて居る、その信仰に走った刺戟しげきと機会とを与えたものがあるね、それは、此紙包を見給え、火鉢の中から出てきた燐寸マッチ燃滓もえかすと紙を焼いた灰だ、彼女はたばこのまないぜ
誘拐者 (新字新仮名) / 山下利三郎(著)
神明素より麺麭めんぱうせず、葡萄の酒飮まず。
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)
しかし、その間熊城は、さも落ち着かんとするもののように、黙然とたばこくゆらしていたが、ややあってから悲しげに云った。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
遠慮なく、はしをとっていて、二人とも揃って箸を置いたが、お悦さんの方は一口飲み込むと、酒は一滴もけないおんなの、白く澄ました顔色かおつき
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
怖々こわ/″\四辺あたりを見ると、瓜番小屋に人もいない様だから、まアい塩梅と腹がってたまらぬから真桑瓜を食しましたが、庖丁がないから皮ごとかじり、空腹だから続けて五個いつつばかり
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「帰れるとも、めしでもくって、ゆっくり休むがえ、朝、眼を覚した時分には、舟はもう走りよる、飯は途中で炊いて、ぬくぬくを喫わせる」
参宮がえり (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
ソレカラ又家に客を招く時に、大根や牛蒡ごぼうを煮てくわせると云うことについて、必要があるから母の指図さしずに従て働て居た。所で私は客などがウヂャ/\酒をむのは大嫌い。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
「そうそう、己のはたらきで、買いいもすれば、男狂いもするのだよ、みあげたお嬢さんだ」
春心 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
翌暁あくるあさ小樽に着く迄は、腰下す席もない混雑で、私は一夜ひとばん車室の隅に立ち明した。小樽で下車して、姉の家で朝飯をしたため、三時間許りも仮寝うたたねをしてからまた車中の人となつた。
札幌 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
翌曉あくるあさ小樽に着く迄は、腰下す席もない混雜で、私は一晩ひとばん車室の隅に立ち明した。小樽で下車して、姉の家で朝飯をしたゝめ、三時間許りも假寢うたゝねをしてからまた車中の人となつた。
札幌 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
不答こたえず。煙草のすいさしを灰の中へ邪険に突込つっこ
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
煙草たばこすつたり、自分じぶんり折りはなしかけてもだ『ハア』『そう』とこたへらるゝだけで、沈々ちん/\默々もく/\空々くう/\漠々ばく/\、三日でもうしてちますよといはぬばかり、悠然いうぜん泰然たいぜん茫然ばうぜん
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
お弁当をつかって居るのが小結という、ういう訳でもありますまいが、見た処は見上げる様で、胸毛があって膏薬こうやくあとなぞがあってこわらしい様でありますが、愛敬のあるものでございます。
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
よびとゞめ、熊に助られしとは珍説ちんせつ也語りて聞せ給へといひしに、主人あるじが前に在し茶盌ちやわんをとりてまづ一盃のめとて酒を満盌なみ/\とつぎければ
夏麻なつそ引く海上潟うなかみがたの沖つ洲に鳥はすだけど君はおともせず」(巻七・一一七六)、「吾が門のもりむ百千鳥千鳥は来れど君ぞ来まさぬ」(巻十六・三八七二)というのがあって
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)