“ぐ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:
語句割合
53.5%
23.2%
3.5%
3.5%
3.5%
2.6%
2.2%
1.3%
0.9%
0.9%
0.9%
0.4%
0.4%
0.4%
0.4%
0.4%
0.4%
0.4%
0.4%
0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
◯今日キリスト信徒が自然研究を遺却していたずらに新著新説に走り、変りやすき理論を以て自己を養わんとするは骨頂こっちょうである。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
そしてあの少年しょうねんっていたようなふでがあったら、自分じぶんにもきっと、あのようにいきいきとけるのであろうとおもいました。
どこで笛吹く (新字新仮名) / 小川未明(著)
三六こしの国へ三七水丁くわんぢやう三八戒師かいしにむかへられ給ひて、百日あまりとどまり給ふが、くにより十二三歳なる童児わらはしてかへり給ひ、三九起臥おきふしたすけとせらる。
悪物ひで評判を取つた程あつて、女房の叔母が亡くなると、火葬にして、その灰をアスピリンか何ぞのやうにすつかり嚥み下してしまつた。
その、無法な胆気たんきと、国光のみだれにおびやかされて、周馬は少し気を乱しながら、こう兵字構ひょうじがまえに直って、寄らば——とまなこをいからせた。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
何故なにゆゑといはんも事あたらしや、お互に後世に於て、鼻突合はすうれひなければなり。憂はむしろ、に作るをよしとす。
青眼白頭 (新字旧仮名) / 斎藤緑雨(著)
その美しい憧憬あこがれの惱みを通して、誹笑の聲が錐のやうにみのるの燃る感情を突き刺してゐた。池の端の灯を眺めながら行くみのるの眼はいつの間にか涙んでゐた。
木乃伊の口紅 (旧字旧仮名) / 田村俊子(著)
それに咳嗽せきが出る。ちょうどそこに行田に戻り車がうろうろしていたので、やすく賃銭ちんせんをねぎって乗った。寒いみちを日のれにようやく家に着いた。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
沈湎ちんめんと腕みしたまま、いつぞやの雪の日からまだ下駄げた穿いて一歩も外へ出ていなかった。
死んだ千鳥 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そうして蓄積した不眠不休の精力とすばらしいいと、無敵の健脚を利用した逃走力でもって、到る処の警戒線を嘲弄ちょうろうし、面喰らわせるのを、一本やりの逃走戦術にして来たものであった。
白菊 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
万法蔵院の晨朝じんちょうの鐘だ。夜の曙色あけいろに、一度騒立さわだった物々の胸をおちつかせる様に、鳴りわたる鐘のだ。いっぱし白みかかって来た東は、更にほの暗いれの寂けさに返った。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
その名を商家の帳簿に題し、家を立つる時祀り、油を像にかけ、餅や大根を供うるなどよく大黒祭に似る。また乳脂でげた餅を奉るは本邦の聖天の油煠げ餅に酷似す。
義雄はわざとがたびしと玄關の土間にある下駄箱の蓋を明けて、自分の兩り下駄を出して足に突ツかけ、逃げ出すやうに家を出た。
泡鳴五部作:01 発展 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
大丈夫だいじょうぶ狐小学校があるということがわかりますから。ただれも云って置きますが狐小学校があるといってもそれはみんな私の頭の中にあったと云うので決してうそではないのです。
茨海小学校 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
「そうそう、己のはたらきで、買いいもすれば、男狂いもするのだよ、みあげたお嬢さんだ」
春心 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
浅井は足元のれだした山腹の小径こみちに踏み留まって、お増の手につかまった。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
いにしへの秋の夕べの恋しきに今はと見えし明けれの夢
源氏物語:41 御法 (新字新仮名) / 紫式部(著)
捕えたらあゝも云おう、うも云おうと意気んでいた泉原は、張詰はりつめた気がゆるむと、一時につかれを感じてきた。
緑衣の女 (新字新仮名) / 松本泰(著)
と、教授は腑抜ふぬけのした顔でそれをもじやつてゐるうち、ふと仏様の笑顔が家主の因業爺いんごふぢいのやうに見え出した。
語せ樂みながら酒宴しゆえんをなし夜九ツどきすぐる頃佐治右衞門忠内の兩人は暇乞いとまごひして歸り家内も寢靜ねしづまりて夜も八ツ時と思しきころ勝手かつての方より一人の盜賊たうぞくしのび入り年の取集め金五六十兩用箱ようばこに有けるを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)