)” の例文
と、良人の賛五郎は、きょうも湧かない顔つきで、ただ腕みの手を解いて、火鉢のふちへ置き代えただけだった。
死んだ千鳥 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
沈湎ちんめんと腕みしたまま、いつぞやの雪の日からまだ下駄げた穿いて一歩も外へ出ていなかった。
死んだ千鳥 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
恩賞を夢みながら、陣所の陰に、腕みして佇立たたずんでいた丑蔵は、十介のすがたを見ると
篝火の女 (新字新仮名) / 吉川英治(著)