“偽”のいろいろな読み方と例文
旧字:僞
読み方割合
いつわ35.3%
にせ22.8%
うそ11.9%
いつわり11.2%
いつはり4.8%
に3.5%
いつは3.2%
いつ2.9%
あざむ2.2%
ぎ1.0%
あざ0.3%
まが0.3%
イツハ0.3%
コシラ0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おりおり街(まち)の生活(せいかつ)もしたくなるが、うそと偽(いつわ)りでまるめていると思(おも)うと、この正直(しょうじき)な海(うみ)の上(うえ)のほうが、どれほどいいかしれなくなる。
船の破片に残る話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「おどかすもんか。それは偽(にせ)手紙なんだ。僕の手を真似て、あいつが書いたのだ。あいつは何だって出来ないことはないのだからね」
魔術師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「漸々(だんだん)毛が抜け変って赤くなります。」といった。私は、好い加減な偽(うそ)をいうのだと思って、別に「然(そ)うか。」とも答えなかった。
不思議な鳥 (新字新仮名) / 小川未明(著)
実際に出来ぬことを勧め、行われぬことを強うるは、元々無理なる注文にして、其の無理は遂に人をして偽(いつわり)を行わしむるに至る可し。
女大学評論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
「偽(いつはり)も似つきてぞする」は、偽をいうにも幾らか事実に似ているようにすべきだ、余り出鱈目(でたらめ)の偽では困る、というようなことを
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
親類方や他の雇人達に見せると、「よく偽(に)せてある」と言うだけで、徳三郎ほど一生懸命に保証するのは一人もありません。
Düntzer 等の理想主義者たちは勿論この事実を信じてゐない。しかしゲエテ自身もネエケの言葉の偽(いつは)りでないことを認めてゐる。
部屋も気に入ったし、妻には宴会と偽(いつ)わって出たので、帰りの時間の心配もない、万事好都合だ。会社の帰途、彼女と同行する。
魔性の女 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
「それその通り、わらわを偽(あざむ)こうとするではないか。汝の妹にせよ、彼女はわらわの子。玄徳へ嫁がすことなどいつ許しましたか」
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
道衍の人となりの古怪なる、実に一沙門(しゃもん)を以て目す可からずと雖も、而(しか)も文を好み道の為にするの情も、亦(また)偽(ぎ)なりとなす可からず。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「火焔と見せて吾を偽(あざ)むき、その間に潜入しようとしても、この三太夫は偽むかれぬ。思ったよりも幼稚の術者め! この老人は瞞(たば)かれまいぞ」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
葉子はぽんと高飛車(たかびしゃ)に出た。そしてにやりとしながらがっくりと顔を上向きにはねて、床の間の一蝶(いっちょう)のひどい偽(まが)い物(もの)を見やっていた。
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
叡心(エイシン)、偽(イツハ)ラザル処(トコロ)
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼は窓の外をみて偽(コシラ)へて笑つてゐた。
分らないもの (新字旧仮名) / 中原中也(著)