“虚偽”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うそ35.7%
きょぎ28.6%
いつわり23.8%
いつはり7.1%
きよぎ4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
虚偽うそツ、し其れならば、姉さん、貴嬢あなたの苦悶を私に打ち明けて下すつてもいぢやありませんか、秘密は即ち不信用の証拠です」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
我執がしゅうと自負と虚偽きょぎとのわなにかかって身もだえしている嫉妬心の亡者もうじゃ、それ以外に今の自分に何が残されているというのだ。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
わたしは、初めに虚偽いつわりを申しました。ほんとうに罪深い女でございます。あれに悪い手本を見せたのは、このわたしでございます。
情状酌量 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
「見ぬ方がかへつてよかつた。もしか人にきかれたらつひぞ見たこともない、世にも不思議な霊草ぢやといつておかう。どんな虚偽いつはりにしても平凡よりはましだから。」
そのあまりに、狡黠ずるくつて、不真面目ふまじめで、大抵は虚偽きよぎを含んでゐるのを知つてゐるから、遂に熱誠な勢力を以てそれを遂行する気になれなかつたのである。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)