“顔色”のいろいろな読み方と例文
旧字:顏色
読み方割合
がんしょく30.0%
かおいろ28.1%
かおつき22.4%
かほいろ5.7%
がんしよく4.3%
かほつき2.9%
いろ1.9%
つらつき1.4%
かお1.0%
おいろ0.5%
かほ0.5%
かんばせ0.5%
つらいろ0.5%
ウラ0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と、ちょろりと舌を出して横舐(よこなめ)を、遣(や)ったのは、魚勘(うおかん)の小僧で、赤八、と云うが青い顔色(がんしょく)、岡持を振(ぶ)ら下げたなりで道草を食散らす。
白金之絵図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
みつ子(こ)は、少年(しょうねん)のたおれているところへきました。見(み)ると、その顔色(かおいろ)が真(ま)っ青(さお)になっています。そして、苦(くる)しそうに息(いき)をしていました。
波荒くとも (新字新仮名) / 小川未明(著)
ここへ、台所と居間の隔てを開け、茶菓子を運んで、二階から下りたお源という、小柄(こがら)の可(い)い島田の女中が、逆上(のぼ)せたような顔色(かおつき)で
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
医者と云ふものは、病状の診断を、患者の顔色(かほいろ)からも、拵(こしら)へるものだからね。それは、君のモラアルも、僕にはよくわかつてゐるさ。
創作 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
何んでも妻君の顔色(がんしよく)が曇つた日は、この一校の長たる人の生徒を遇する極めて酷だ、などいふ噂もある位、推して知るべしである。
雲は天才である (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
それに向つて立つて居るのも、これも同じく其年輩らしい老婆の姿で、今しも月の光にさも感に堪へぬといふ顔色(かほつき)を為(し)たが、前の老婆の言葉を受けて
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
代はり目毎のお演劇(しばい)行きも、舞台よりは、見物の衣裳に、お眼を注がせらるる為とやら。そんな事、こんな事に、日を暮らしたまふには似ぬ、お顔色(いろ)の黒さ。
したゆく水 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
すねた顔色(つらつき)、ふてた図体(ずうたい)、そして、身軽な旅人の笠捌(かささば)きで、出女の中を伸歩行(のしある)く、白徒(しれもの)の不敵らしさ。
浮舟 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
貸して苦しくないと御聞済(おききずみ)になったから、今日その御金を請取(うけと)りたいと云うと、奉行は不審を抱(いだ)き、ソレは何時(いつ)の事だか知らぬがマダその筋(すじ)から御沙汰(さた)にならぬと妙な顔色(かお)して居るから
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
「は、快方(いいほう)ですの。——それよりも伯母様はどうなすッたの。たいへんに顔色(おいろ)が悪いわ」
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
愚さの故でもあらう、汗ばんだ、生き甲斐のない顔色(かほ)が少許色ばんで、鈍い眼も輝いて来た。
赤痢 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
その容姿麗(うる)はしくして都はづかし、三絃(さみ)胡弓(こきゅう)に得(え)ならぬ歌うたひて、余念なく居りけるを、参詣の人、彼が麗はしき顔色(かんばせ)に心をとられて銭を投掛くること雨の降り霧の飛ぶが如くなるを
大菩薩峠:06 間の山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
『先刻(さきた)、俺ア来る時(どき)、巡査ア彼家(あすこ)へ行つたけどら。今日検査の時ア裏の小屋さ隠れたつけア、誰か知らせたべえな。昨日(きのな)から顔色(つらいろ)ア悪くてらけもの。』
赤痢 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
其にまさでと言ふ副詞とをかけ、うらは占と顔色(ウラ)とをかけた姿になつてゐる。まさ・うらは占ひの縁語であるとも言へよう。無意識であらうが、今一歩進めば、意識に上るのである。
日本文章の発想法の起り (新字旧仮名) / 折口信夫(著)