“劈”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
つんざ77.7%
13.2%
つん3.3%
1.7%
つんざか1.7%
きざ0.8%
くだ0.8%
0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それ三聲みこゑめにると、くやうな、うらむやうな、呻吟うめくやうな、くるしもがくかとおも意味いみあきらかにこもつてて、あたらしくまたみゝつんざく……
霰ふる (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
定罰のような闇、膚をく酷寒。そのなかでこそ私の疲労は快く緊張し新しい戦慄を感じることができる。歩け。歩け。へたばるまで歩け
冬の蠅 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
部屋一パイにこめて居るのは、七味唐辛子たうがらしをブチけたやうな、凄い煙で、その煙をつんざいて、稻妻の走ると見たのは、雨戸から障子へ燃え移つたほのほです。
三方から斬りかかるのを引っ外して、平次の手が懐中ふところに入ると、久し振りの投げ銭。闇をって一枚、二枚、三枚、ヒュッ、ヒュッと飛びます。
積悪の応報覿面てきめんの末をうれひてかざる直道が心のまなこは、無残にもうらみやいばつんざかれて、路上に横死おうしの恥をさらせる父が死顔の、犬にられ、泥にまみれて、古蓆ふるむしろの陰にまくらせるを、怪くも歴々まざまざと見て
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
火勢をくだで伸して注ぎかけるホースのように、数条の登り竜は、くきくきと天上に昇っては花影の余抹よまつきざんで満口の火粉を吹き、衰えては降り、また登って行きます。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
りんどうの花はきざまれた天河石アマゾンストンと、くだかれた天河石アマゾンストンで組み上がり、そのはなめらかな硅孔雀石クリソコラでできていました。
曲者くせもの匕首あいくちを持っているらしく、ガラッ八の脇と肩をきましたが、ガラッ八は巧みに防いで、三度目には十手に絡んで得物をハネ飛ばし、自慢の力でギューと押付けてしまったのです。
銭形平次捕物控:126 辻斬 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)