“塗”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
まみ37.8%
ぬ32.7%
ぬり14.1%
なす5.1%
つ3.2%
まぶ2.1%
ま1.3%
ひ0.8%
みち0.8%
ぬっ0.5%
まび0.3%
かか0.3%
ず0.3%
と0.3%
な0.3%
など0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
引き卸(おろ)させてみると、汚い風こそしておりますが、さすがに娘になる年配で、埃(ほこり)と垢(あか)とに塗(まみ)れながらも、不思議に美しさが輝きます。
ペムペルがキャベジの太い根を截(き)ってそれをはたけにころがすと、ネリは両手でそれをもって水いろに塗(ぬ)られた一輪車に入れるのだ。
黄いろのトマト (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
其處(そこ)へ古(ふる)ちよツけた能代(のしろ)の膳(ぜん)。碗(わん)の塗(ぬり)も嬰兒(あかんぼ)が嘗(な)め剥(は)がしたか、と汚(きたな)らしいが、さすがに味噌汁(みそしる)の香(か)が、芬(ぷん)とすき腹(はら)をそゝつて香(にほ)ふ。
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
「それに、君の絵はユニークなものらしい。筆を使わずに、指で絵具を塗(なす)る指頭画というのがあるそうだが、君のはその流儀なんだね?」
肌色の月 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
……それに、言わるれば、白粉(おしろい)をごってり塗(つ)けた、骨組の頑丈な嫂(あね)というのには覚えはあるが、この、島田髷には、ありそうな記憶が少しもない。
雪柳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「そんな吝(けち)じゃアありませんや。お望(のぞみ)なら、どれ、附けて上げましょう。」と婦人(おんな)は切の端に銀流を塗(まぶ)して、滝太郎の手を密(そっ)と取った。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
而して、やっと土に塗(ま)みれて、井戸の上に出て見ると、もう、誰も、空地には居(お)らなかった。
過ぎた春の記憶 (新字新仮名) / 小川未明(著)
床やテーブルにはニスを塗(ひ)いた、外観は実に高尚で光り目映ゆいばかりの役所の中を通り過ぎるようなことがあれば、もうおとなしく伏目になって足許ばかり見ながら
此(ここ)を以(もつ)て(四四)三世(せい)、名(な)を諸矦(しよこう)に顯(あら)はせり。越石父(ゑつせきほ)、賢(けん)にして(四五)縲紲(るゐせつ)の中(うち)に在(あ)り。晏子(あんし)出(い)でて之(これ)に塗(みち)に遭(あ)ふ、(四六)左驂(ささん)を解(と)いて之(これ)を贖(あがな)ひ、載(の)せ歸(かへ)る。
しかしトマトは安い代りにマイナイスソースの固いのを作ってパンへ塗(ぬっ)てトマトを挟まなければなりませんからマイナイスソースの代を一人前一銭ずつ二十人で二十銭と致しましょう。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
絶間無き騒動の中(うち)に狼藉(ろうぜき)として戯(たはむ)れ遊ぶ為体(ていたらく)は三綱五常(さんこうごじよう)も糸瓜(へちま)の皮と地に塗(まび)れて、唯(ただ)これ修羅道(しゆらどう)を打覆(ぶつくりかへ)したるばかりなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
第三に尋常のものと違って、擬(まが)いの西洋館らしく、一面に仮漆(ニス)が塗(かか)っていた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
大日如来件(くだん)の四仏を供養せんとて香(こう)華(げ)燈(とう)塗(ず)の四菩薩を流出す(外四供養(そとのしくよう))、塗(ず)とは、〈不空成就仏、塗香を以て供養す、釈迦穢土に出で、衆生を利益せんと、濁乱の境界に親近す
商賈(しょうこ)みな王の市に蔵(おさ)めんと欲し、行旅みな王の塗(と)に出でんと欲し、たちまちにして太平洋中の一埠頭(ふとう)となり、東洋の大都となり、万国商業の問屋となり
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
左手でバタを塗(な)すくった焼麺麭(パン)を掴んでガツガツと喰いはじめた。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
其他種々(いろいろ)あったが、一々書いていた日には夜が明けて了う。兎に角乃公は大きくなっても、決して女の子に写真をやるまい。獣呼(よば)わりにされたり鉛筆を塗(など)られたりして堪るものか。
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)