“漆塗”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うるしぬり55.6%
うるしぬ38.9%
エナメル5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
夕飯は、茶の間の涼しい広縁ひろえんで、大勢と一緒だった。漆塗うるしぬり餉台ちゃぶだいが馬鹿に広くて、鏡のように光っているのが、先ず次郎の眼についた。
次郎物語:01 第一部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
果物はかなり勾配の急な台の上に並べてあって、その台というのも古びた黒い漆塗うるしぬりの板だったように思える。
檸檬 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
その人体は夜目にもくろい上等のタキシードを身に纒い、贅沢なる漆塗エナメルの靴を穿き、胸の釦穴には色も婀娜あだなる一輪の花さえ揷している。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)