“拳”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こぶし91.6%
けん6.4%
こぶ0.5%
0.4%
0.2%
げん0.2%
げんこ0.2%
こぞ0.2%
0.2%
コブシ0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
よ、愚劣ぐれつな×(2)に対してこぶし子供こどもらを、かほをそむけてのゝしをんなたちを、無言むごんのまゝ反抗はんこう視線しせんれつきつけるをとこたちを!
また宴席、酒たけなわなるときなどにも、上士がけんを打ち歌舞かぶするは極てまれなれども、下士はおのおの隠し芸なるものを奏してきょうたすくる者多し。
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
しかしつぎかた、おれはかへりゆく労働者らうどうしやのすべてのこぶしのうちにぎめられたビラのはし電柱でんちうまへに、倉庫さうこよこに、かぜにはためく伝単でんたんた、同志どうしやすんぜよ
外に立っている紅木大臣も、この時両方のも砕けよと握り締めましたが、女王もまた恐ろしくてたまらぬように、身を震わして答えました——
白髪小僧 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
うち我が国外交の状態につき、近くのうの感ずる処をぐれば、曩日さきに朝鮮変乱よりして、日清の関係となり、その談判は果して、儂ら人民を満足せしむる結果を得しや。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
ハガキの作者はベランメー型で、筆で委曲がつくしがたいから、げんコの代りに呼びすてにして溜飲を下げているらしい。長文の手紙の作者は必殺の文字に自信があるから、悠々敬称をつけてくれる。
巷談師 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
人間の頭ぐらいげんこくだくことができると云っている。んだか山師やましのようでもあるが、また真箇ほんとう真言しんごん行者ぎょうじゃのようでもある。
仙術修業 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
はだの白さも雪なれば、瞳も露の涼しい中にも、こぞって座中の明星とたたえられた村井紫玉しぎょく
伯爵の釵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
やあ火の玉の親分か、わけがある、打捨うっちゃっておいてくれ、と力を限り払いけんともが焦燥あせるを、栄螺さざえのごとき拳固げんこ鎮圧しずめ、ええ、じたばたすればり殺すぞ、馬鹿め。
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
そして麓町まで来ると「太原之たいげんの力士、擎天柱けいてんちゅう任原じんげん茲有ここにあり」と大幟おおのぼりが立ててあり、幟の下には「コブシハ南山ノ虎ヲ打チ。脚ニ北海ノ蒼龍ソウリュウヲ蹴ル」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)