“酣”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たけなわ63.3%
たけな19.4%
たけなは14.3%
1.0%
なかば1.0%
のみつ1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
また宴席、酒たけなわなるときなどにも、上士がけんを打ち歌舞かぶするは極てまれなれども、下士はおのおの隠し芸なるものを奏してきょうたすくる者多し。
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
こうして、三傑が額をあつめて密談いよよたけなわにして、いつ果つべしとも見えない時分、次の間から、恐る恐る三太夫の声として
大菩薩峠:41 椰子林の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
彼はもつと落着いた影の訪れるのを願つてゐるのが私には分つた。お茶が濟んで一時間程後、その夜の樂しさのたけなはな頃、ドアを叩く音がした。
うめえ仕事もねえのサ……親方御免なせえ……お爺さん熱くして一本けておくれ、お爺さん、カラどうもえいが醒めちゃア生地いくじがねえんだ、寒い時とこええ時は酒でなくッちゃアしのげねえから
ここに山部やまべむらじ小楯をたて針間はりまの國のみこともちさされし時に、その國の人民おほみたから名は志自牟しじむが新室に到りてうたげしき。ここにさかりうたげて酒なかばなるに、次第つぎてをもちてみな儛ひき。
机を構へたものゝ何か若気の至りとでもいふかのやうな夢と不安に追はれて転々幾度いくたび——鳥跡の霞を追ふが如くに遥なる想ひをのみつくさうといふやうな、怕れから怕れへと踏み迷うたわけではあるが
書斎を棄てゝ (新字旧仮名) / 牧野信一(著)