“威張”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いば67.5%
ゐば24.6%
いばり2.6%
いばっ1.8%
えば1.8%
ゐばつ0.9%
ゐばり0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「おまえなんか、いくらかかってもだめさ。」と、炭屋すみや小僧こぞうさんは、威張いばりました。酒屋さかや小僧こぞうさんは、いかにもくやしそうです。
日の当たる門 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「はい。そればかりではありません。世界せかいにはわたしどものらないことが數限かずかぎりなくあります。——ちひさなところでひと威張ゐばつてゐることの」
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
一 ちと手前味噌てまえみそに似たれど、かかる種の物語現代の文学界には、先づ稀有けうのものなるべく、威張いばりていへば一の新現象なり。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
れはドウしたのかと云うと、会津あいづで分捕りした着物だといっ威張いばって居る。実に血腥ちなまぐさい怖い人物で、一見ず手の着けようがない。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
誰とでも喧嘩けんかがしたい、誰と喧嘩をしても自分のとくになるだけだって、現にここへ来て公言して威張えばってるんだからね、実際始末にえないよ。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
栄耀栄華ええうえいぐわをするとは何事です——父さんは九州炭山の大株主で重役だと云ふので、威張ゐばつて居なさる、僕等は其の利益でく安泰に生活して居るけれど
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
恐らく一平は、屍體解剖の世話役として此の世に生れて來たものであらう。それで適者生存の意味からして、彼は此の醫學校に無くてならぬ人物の一人となツて、威張ゐばりもすれば氣焔も吐く。
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)