“船”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふね76.0%
ぶね12.0%
ふな7.3%
せん1.6%
フネ1.0%
0.5%
やつ0.5%
アス0.5%
ザンブウク0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのとき、露子つゆこは、いうにいわれぬなつかしい、とおかんじがしまして、このいいおとのするオルガンはふねってきたのかとおもいました。
赤い船 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「うん、それもある。だが、もっと他にも理由わけがあるよ。だいち、この船は、どろぼうぶねだってことを、君は、知ってやしまい」
怪奇人造島 (新字新仮名) / 寺島柾史(著)
船全体を、小きざみに震動させる機関の響き、ひっきりなしにふなべりをうつ波濤はとうの音、ふと忘れている頃に襲いかかる大うねりの、すさまじい動揺。
黒蜥蜴 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
いま支那海シナかい波濤はたうつて進航しんかうしてるから、よし此後このゝちなみたかくとも、かぜあらくとも、二せん諸君しよくん面前めんぜんあらはれるのは最早もはとほことではあるまいとおもふ。
博多ハカタ川に臨みて、以て宴遊す。……葛井フヂヰフネフミ武生タケフクラ、六氏の男女二百三十人歌垣に供奉す。……処女らに、壮夫ヲトコ立ち添ひ踏みならす……。
「あるか、脚の早いが?」
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
……まだ他にも二三艘、大きなやつを沈めているんだそうですが、そんなに大きな船でなくとも、チョット乗った木葉船こっぱぶねでも間違いなく沈めるってんで、とてすごがられているんです。
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
カル——バア——アスよう。」
追放されて (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
土人の首長シャイヒは初め親切でやがて態度を変えた。アラビア人の陰謀があったらしいことも同様であった。でガマは月夜にこの港を脱出し、途中土人のザンブウクを捕えて北方マリンディに案内させた。
鎖国:日本の悲劇 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)