“赴”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おもむ85.7%
8.3%
2.4%
おも0.8%
おもむき0.8%
0.4%
おもふ0.4%
0.4%
はし0.4%
むか0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
六月十二日、予は独り新富座におもむけり。去年今月今日、予が手にたふれたる犠牲を思へば、予は観劇中もおのづから会心の微笑を禁ぜざりき。
開化の殺人 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「さだめし、そちの髀肉ひにくも、だいぶ肥えたであろう。即刻、信貴山しぎさんにおる信忠の加勢にけ。——こんどは陣中で喧嘩などすな」
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
山窟さんくつの賊が、鎮台の将と内通しているようなみだれでは、まるで無政府同様なざまではないか。すぐさまって、黒白をつけてまいれ」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
よそほひ諸司代屋敷へおもむきしかば牧野丹波守殿對面たいめん有て身分より御證據しようこの品の拜見もありしに全く相違なしと見屆みとゞけ京都よりも又此段を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
かやうの人々を其使におぼし寄給はんや、各御反逆之事いさゝか以不存旨申上度思ひ侍れ共、長盛三成が威に恐れて取次人もなく、奉行人指図に任せて、配所におもむきにけり
聞書抄:第二盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
ここに大楯の連が妻、その王の玉釧を、おのが手にきてまゐけり。ここに大后いはの日賣の命、みづから大御酒のかしはを取一五らして、もろもろ氏氏の女どもに賜ひき。
求めて九州へおもふかんと大坂にて兩三日逗留とうりうし所々を見物けんぶつ藝州迄げいしうまで便船びんせんあるを聞出きゝだして此を頼み乘しが順風じゆんぷうなれば日ならずして廣島の地にちやくせしかば先廣島を一けんせんと上陸じやうりく
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
此のことわりを思ひ出でて、みづからやいばし、今夜こよひ一〇二陰風かぜに乗りてはるばる来り菊花のちかひく。一〇三この心をあはれみ給へといひをはりて、なみだわき出づるが如し。今は永きわかれなり。
その弟忍熊の王、そのしわざかしこまずして、軍を興し、待ち向ふる時に、喪船にむかひてむなふねを攻めたまはむとす。ここにその喪船より軍を下して戰ひき。