“逗留”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とうりゅう88.6%
とうりう7.6%
たうりう1.6%
とうりゆう1.1%
とどこほ0.5%
とまり0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「きのうまで手前共に逗留とうりゅうでしたが、いつまでも手がかりが無いので、いったん江戸へ帰ると云って、今朝ほどお立ちになりました」
半七捕物帳:68 二人女房 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
一昨日をとゝひの晩あの人混みの中で、曲者が捨てた匕首の鞘なんか、橋の上に何時までも逗留とうりうしてゐるわけはないぢやありませんか。
其時分そのじぶんはまだ一ヶのさういへ二十けんあつたのが、むすめて一にち、つひほだされて逗留たうりうした五日目かめから大雨おほあめ降出ふりだした。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
妻の逗留とうりゆうしてゐる親戚の家は、此の防風林の中の小高い砂丘の上に立つてゐて、座敷の前は一望の砂浜となり、二三の小さな漁家の屋根が点々としてゐるさきに九十九里浜の波打際が白く見え
智恵子抄 (新字旧仮名) / 高村光太郎(著)
かく逗留とどこほる間に、そのはらめる御子既にれましぬ。
理由わけを訊くと女房と娘とは女中を連れて逗留とまりがけで里へ帰つた。その留守事るすごとに一寸芝居の真似をしてゐたのださうな。