“一昨日”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おととい61.8%
をとゝひ12.6%
おとつい7.4%
をととひ4.4%
おとゝい3.2%
おとゝひ2.4%
おととひ2.1%
をとつひ2.1%
いっさくじつ1.8%
おとつひ0.9%
オトツヒ0.3%
おおとい0.3%
おとてえ0.3%
さきおとゝい0.3%
をどでな0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
昨日きのうの尻は勿論の事、一昨日おととい再昨日さきおととい……昨年、一昨年の尻が一時に固まって来る日だぞと覚悟して待っているとサア来るわ来るわ。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
一昨日をとゝひ笹野新三郎から用意のために手渡された金、將軍樣の命にかゝはらうと言ふ場合ですから、物惜ものをしみなどをして居る時ではありません。
一昨日おとついばんよいの口に、その松のうらおもてに、ちらちらともしびえたのを、海浜かいひんの別荘で花火をくのだといい、いや狐火きつねびだともいった。
星あかり (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「私の決心は一昨日をととひとは變つて居りません。それよりかも一歩進めて考へました。私は貴方と別れます。今日限り別れます。」
計画 (旧字旧仮名) / 平出修(著)
主人「申し棟梁さん、腹を立たないでおくんなさい、これは一昨日おとゝい来た番頭でお前さんの顔を知らないのですから」
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
わたくし默然もくねんとして、なほ其處そこ見詰みつめてると、暫時しばらくしてその不思議ふしぎなる岩陰いわかげから、昨日きのふ一昨日おとゝひいた、てつひゞきおこつてた。
「私の決心は一昨日おととひとは変つて居りません。それよりかも一歩進めて考へました。私は貴方と別れます。今日限り別れます。」
計画 (新字旧仮名) / 平出修(著)
一昨日をとつひばんよひくちに、まつのうらおもてに、ちら/\ともしびえたのを、海濱かいひん別莊べつさう花火はなびくのだといひ、いや狐火きつねびだともいつた。
星あかり (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
一昨日いっさくじつの旅館の朝はどうだろう。……どぶの上澄みのような冷たい汁に、おん羮ほどにしじみが泳いで、生煮えの臭さといったらなかった。……
眉かくしの霊 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
思はずこわだかに負ましよ負ましよと跡を追ふやうに成りぬ、人波にもまれて買手もまなこくらみし折なれば、現在後世ごせねがひに一昨日おとつひ来たりし門前も忘れて、簪三本七十五銭と懸直かけねすれば
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
一昨日オトツヒはよき日なりけり。
(新字旧仮名) / 石川啄木(著)
『新聞には一昨日おおといから行方不明とありますが、新生寺様は奥書院に居られるのでございますが——』
むかでの跫音 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
ぬすんでよ、それでたつた酒三升で濟したちうだ。地主だ、總代だなんどと威張つてやがつて、ふてえ親子だ。雨乞ひにだつて一昨日おとてえから出やしねでねえか。
旱天実景 (旧字旧仮名) / 下村千秋(著)
お嬢さまをだまくらかして偽手紙イなんぞをこせえて、若旦那さまの入用いりようだって嘘べえ吐いて、金を取ってつかやアがって、うぬ、一昨日さきおとゝいの晩も汝え山口屋へ往って
一昨日をどでな、みぃぞれ降ったれば
葡萄水 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)