“風体”のいろいろな読み方と例文
旧字:風體
読み方割合
ふうてい88.9%
なり5.9%
いでたち1.5%
ふうたい1.5%
ごようす0.7%
ふう0.7%
フウテイ0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その風体ふうていや挙動が奇怪であるのは云うまでもない、更に奇怪を感ぜしめたのは、彼が誰よりも先に颶風や潮を予報したことであった。
半七捕物帳:32 海坊主 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「いま出ていった提灯の連中は何者ですか。立派な風体なりをしていたが、真逆ここまで入ってきたわけじゃないでしょうね」
深夜の市長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
売占乞食うらないこじきに紛らわしい風体いでたちでもう、何年となく、せいろん島コロンボ市の、ことにマカラム街の珈琲コーヒー店キャフェ・バンダラウェラのあたりを、一日いっぱいうろついて、街上に
ヤトラカン・サミ博士の椅子 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
集とは其風体ふうたいの句々をえらび、我風体と云ふことを知らするまで也。我俳諧撰集の心なし。しかしながら貞徳ていとく以来其人々の風体ありて、宗因そういんまで俳諧をとなへ来れり。
芭蕉雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「妾は眼が悪う御座いますので、三尺も離れた方の風体ごようすはボーッとしか解りませんが……」
近眼芸妓と迷宮事件 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
風体ふう、恰好、役雑やくざなものに名まで似た、因果小僧とも言いそうな這奴しゃつ六蔵は、そのふなばたに腰を掛けた、が、舌打して
浮舟 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
予等ハ此地点ニ通リカカルヤ、一大驚異イチダイキョウイヲ発見セリ。突然予等ノ行手ユクテニ銃ヲシテ立チ防ガリタル一団アリ。彼等ハ異様イヨウ風体フウテイヲナシ身ノタケ程ノ雑草ザッソウチュウヒソミ居リシモノナリ。
壊れたバリコン (新字新仮名) / 海野十三(著)