“乳母”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うば55.8%
めのと15.8%
ばあや13.7%
ばあ4.3%
おんば3.2%
チオモ2.5%
オモ1.1%
おも1.1%
ちおも0.4%
まま0.4%
んば0.4%
にゆうぼ0.4%
ばア0.4%
ウバ0.4%
ニャーニカ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
半蔵のところへは、こんなことを言いに寄る出入りのおふき婆(ばあ)さんもある。おふきは乳母(うば)として、幼い時分の半蔵の世話をした女だ。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
乳母(めのと)の子で蔵人(くろうど)から五位になった若い男と、特に親しい者だけをお選びになり、大将は今日明日宇治へ行くことはないというころを
源氏物語:53 浮舟 (新字新仮名) / 紫式部(著)
実を言うと、僕が最初にして最後の恋をしたのは、六つの頃で、相手は自分の乳母(ばあや)でしたが、——なにぶんこれは大昔(おおむかし)のことです。
はつ恋 (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)
やがてお客様達がお食堂の方へお入りになると、乳母(ばあ)やさんは達也様を抱いて、静かなお離室(はなれ)へやって来て、一息吐(つ)いていました。
美人鷹匠 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
私(わたくし)の病気は実は是々(これ/\)といいましたが、其の事は乳母(おんば)にも云われないくらいな訳ですが、其処(そこ)が親馬鹿の譬(たとえ)の通り、お蔑(さげす)み下さるな
古くは、そこに職掌の分化があつて、第一に大湯坐(オホユヱ)、それから若湯坐(ワカユヱ)、飯嚼(イヒガミ)・乳母(チオモ)等をかぞへてゐる。恐らく此他にも、懐守(ダキモリ)・負守(オヒモリ)等の職分もあつたのであらう。
貴種誕生と産湯の信仰と (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
が、家庭の中では、母・妻・乳母(オモ)たちが、いまだにいきり立つて、さうした風儀になつて行く世間を、呪ひやめなかつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫、釈迢空(著)
皆手に手に張り切つて発育した蓮の茎を抱へて、廬の前に並んだのには、常々くすりとも笑はぬ乳母(おも)さへ、腹の皮をよつて切(せつ)ながつた。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
郎女の声・詞(ことば)を聞かぬ日はない身狭乳母ではあった。だがついしか此ほどに、頭の髄まで沁(し)み入るような、さえざえとした語を聞いたことのない、乳母(ちおも)だった。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
死んだ乳母(まま)が遺言したこともあるからね、つまらない私だけれど一生あなたの世話をしたいと思っていた。
源氏物語:15 蓬生 (新字新仮名) / 紫式部(著)
「今ここにいたのは菊園のお乳母(んば)さんかえ」
半七捕物帳:56 河豚太鼓 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
有信は旗本伊沢の家に妾腹の子として生れた。然るに父の正室が妾を嫉(にく)んで、害を赤子(せきし)に加へようとした。有信の乳母(にゆうぼ)が懼(おそ)れて、幼い有信を抱いて麻布長谷寺(ちやうこくじ)に逃げ匿(かく)れた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
『「愛(あい)ちやん!まァ此處(こゝ)へお出(い)で、用(よう)があるんだからサ!」「一寸(ちよツと)お入(はい)り、乳母(ばア)やも!私(わたし)が歸(かへ)つて來(く)るまで鼠(ねずみ)が逃(に)げ出(だ)さないやうに、此(この)鼠穴(ねずみあな)を番(ばん)してお居(ゐ)で」だけど』と云(い)つて尚(な)ほ
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
ロシアの病院の特徴は、看護婦がわりに 乳母(ニャーニカ)というものがあってそれが一切直接身の周りのことはしてくれる点にある。看護婦はチラホラしか居ない。
一九二九年一月――二月 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)