“吐”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
49.2%
24.6%
9.9%
ぬか5.8%
2.3%
1.8%
はき0.9%
ほざ0.9%
0.7%
はか0.6%
0.5%
つい0.3%
つき0.3%
0.3%
0.3%
はい0.2%
つく0.1%
つか0.1%
はく0.1%
0.1%
いっ0.1%
0.1%
つけ0.1%
はた0.1%
ほっ0.1%
ほつ0.1%
もど0.1%
0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
誠に有難ありがたい事で、わたくしもホツといきいて、それから二の一ばん汽車きしや京都きやうと御随行ごずゐかうをいたして木屋町きやちやう吉富楼よしとみろうといふうちまゐりました
牛車 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
「恐れ……恐多おそれおおい事——うけたまわりまするも恐多い。陪臣ばいしんぶんつかまつつて、御先祖様お名をかたります如き、血反吐ちへどいて即死をします。」
妖魔の辻占 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
盲目にするつもりか。こうこう俺のこの眼はな二つながらちゃんと見えるんだぜ。節穴だと思うと間違うぞ。さあかせ何を笑った?
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「手、手前はさっき、神様の前で、承知しましたとぬかしたじゃねえか、継母だと思ってめやがったなあ……こら、畜生ッ! 武!」
白い壁 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
「なにをいうかと思えば、愚にもつかぬざきごと。だが、少しおもしろい、その独りよがりをましてやろう。来いっ。彼方むこうへ立とう」
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
太平楽くな。ええ。このケダモノが……何かあ。貴様がしにさえすれあ二十円取れる。市役所へ五十銭附けて届けれあ葬式は片付く。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
最後に婦人は口中より一本の釘をはき出して、これを彼二十一歳の男子と記したる紙片に推当おしあて、鉄槌をもて丁々ちょうちょうと打ちたりけり。
黒壁 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「包み隠さず申し立てりゃあお上へ慈悲を願ってやる。なに? やいやい、まだ知らぬ存ぜぬとほざきやがるか。」
所謂補瀉ほしやの別である。峻烈手段にはかんの三法があるが、其一隅を挙げて瀉と云ふのである。張従正は瀉を用ゐた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
飯をはかせるというから、私は驚いて、あの腕前ではとてかなわぬから一生懸命逃げたんだが、あのくらい苦しいことはありませぬ、それ故御無沙汰になって
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
酒は飲めず、かしこまって煙草たばこばかりかしていたので、愛想に一本、ちょっと吸って、帰りがけにくれたのが
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
差出せば次右衞門は此刀このかたなを申請あつく禮をのべいとまを告て門前迄いで先々まづ/\仕濟しすましたりとほつと一いきついて飛が如くに役宅へ歸り此趣このおもむきを越前守へ申上彌々いよ/\召捕めしとる手筈てはず
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
つき家主廣次郎同道どうだうにて我が家にこそはかへりけれさてそれより原田は虎松に向ひ其方明日杉戸へ案内あんないを致せよつて今日は家主いへぬし巳之助其方そのはうへ虎松を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
愛想かしをいい合ったり、色々の道具立てが入るのだが、手数がかかり時間がかかりその上後に未練が残り、恨み合ったり憎んだり、詰まらないことをしなければならない。
銅銭会事変 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
誰がそんなことを言いましたね? お前さま、そんなことを言った奴の顔に唾でもっかけてやりなさればよかったのに! そいつは屹度そんなことを言って、あんたを揶揄からかおうと思ったのですよ。
はいつひに其夜の九ツ時に感應院はあさましき最期さいごをこそとげたりける名主を始め種々しゆ/″\詮議せんぎすれば煤掃すゝはき膳部ぜんぶより外に何にもたべずとの事なりよつて膳部を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
つひに其場へ切ふせたり斯て兩人はホツと一いきつく處へお里もやがかけ來り其所に御いでは父樣かといふ聲きいてオヽお里か能マア無事でと親子三人怪我けがのないのを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
つかず逃たりしが惡者共は何所迄もと猶も間近まぢかく逐來おひきたる故に半四郎は如何にもして逃行んとするをり幸ひ脇道わきみちの有しかば身をひるがへして逃込を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
きゝしばし思案して申ける樣和尚は何とおもはるゝや拙者せつしや大言たいげんはくに似たれども伊賀亮ほどの大才ある者久しく山中にかくれてある黄金こがね
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
照ちやんはげえ/\げ乍ら一日苦しんで居た。
しめますよ昨日も油断して独言をいって居た所ろ後で見れば小使が廊下を掃除しながら聞て居ました
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
吉里は一語ひとことさないで、真蒼まッさおな顔をしてじッと平田を見つめている。平田もじッと吉里を見ていたが、堪えられなくなッて横を向いた時、仲どんが耳門くぐりを開ける音がけたたましく聞えた。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
云ふ女なり何時いつおれが手前に百兩などと云ふ大金をあづけしやコレ宜加減いゝかげんうそつけと恐ろしき眼色にて白眼にらみ付けるを大岡殿見られコレ/\久兵衞當所を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
『ハツハハ。相不変あひかはらず不減口へらずぐちはたく! 暑いところを能くやつて来ましたね。』
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
凄然せいぜんたるつきへいうえくぎ監獄かんごく骨焼場ほねやきばとおほのお、アンドレイ、エヒミチはさすがに薄気味悪うすきみわるかんたれて、しょんぼりとっている。と直後すぐうしろに、ほっとばかり溜息ためいきこえがする。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
凄然せいぜんたるつきへいうへくぎ監獄かんごく骨燒場ほねやきばとほほのほ、アンドレイ、エヒミチは有繋さすが薄氣味惡うすきみわるかんたれて、しよんぼりとつてゐる。と直後すぐうしろに、ほつばか溜息ためいきこゑがする。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
いつの間にか話声はぴたりと止んで、例のもどすうめきが起り出した。階下したの船室から這い出して来て欄干てすりにしがみつきながら吐いている若者もあった。
みなかみ紀行 (新字新仮名) / 若山牧水(著)
微かな蟇の息をく末流の学徒、私如き者の企てを以てしても、ふれぃざぁ教授の提供した証拠を、そのまゝ逆用して、この大先達のうち立てた学界の定説を
古代研究 追ひ書き (新字旧仮名) / 折口信夫(著)