“吐気”のいろいろな読み方と例文
旧字:吐氣
読み方割合
はきけ83.3%
むかつき16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
三人は修繕しゅうぜん中のサン・ドニの門をくぐって町の光のなかに出た。リゼットの疲れた胃袋に葡萄酒ワインがだぶついて意地の悪い吐気はきけが胴を逆にしごいた。
売春婦リゼット (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
しょうしょう吐気はきけが来かかったころに、ボーボーと鯨船で吹く竹法螺の音が聞え、それがきっかけで、白黒だんだらの鯨幕がさッと取りはらわれる。
必ずしもそれほど下品な料簡りょうけんから出るとは限らないという推断もついて見ると、いったん硬直こうちょくになった筋肉の底に、またあたたかい血がかよい始めて、徳義に逆らう吐気むかつきなしに
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
『癪おさへ』といふのは吐気むかつきや腹痛の時にやるもので、それには大麻の切れはしに火をつけてコップのなかへ入れ、それをば病人の腹のうへに水を盛つて載せた鉢のなかへ、底をうへにして