“暇”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いとま67.8%
ひま31.2%
0.3%
いつま0.1%
いと0.1%
きず0.1%
イトマ0.1%
ヒマ0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さて官事のいとまあるごとに、かねておおやけの許しをば得たりければ、ところの大学に入りて政治学を修めんと、名を簿冊ぼさつさせつ。
舞姫 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
それで、ひすいを見分みわけるために、御殿ごてんされた老人ろうじんは、きさきくなられると、もはや、仕事しごとがなくなったのでひまされました。
ひすいを愛された妃 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ボーンと云う鐘とチョンと打出す拍子木と同じだからボンチョン番太と云う、余程堅い男だが酒がきでさえあれば酒を飲みます、女房をお梅と云って年齢としは二十三で
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
つまにかきとらむいつまもが旅行たびゆあれは見つつしぬばむ 〔巻二十・四三二七〕 防人
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
村中にても薄々うす/\知て居る者あれば幸ひと引取り親子共に夫婦となりける又おせんも我身わがみあかりもたち傳吉へ金ももどりし上は人々にいとまを告げ野尻のじりへ立ち歸りぬ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
縁に余白がなくなっているので、手に把って暫く眺めていると、どうもえん側が狭すぎて、やや窮窟な感じを与えるのがきずである。
愛書癖 (新字新仮名) / 辰野隆(著)
折ふし——降参ノ輩、チユウスルニイトマアラズ——の状だったが、親光といえば、東北の大族結城宗広の子である。またとない者だ。尊氏はすぐ大友にれてまいるようにと、いいつけた。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
自然の移りかはりを見ても、心を動してゐるヒマもございません。そんな明け暮れに、——世間を救ふ經文キヤウモンの學問すら出來んで暮して居ります。
死者の書 続編(草稿) (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)