“もら”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:モラ
語句割合
75.6%
14.8%
4.8%
2.6%
1.3%
0.4%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
毎日毎日、母はそうしてつないだ三つか四つの麻糸のたま風呂敷ふろしきに包んで、わずかな工賃をもらいに弟を背負っては出かけるのだった。
重吉とは兄弟交際づきあいの友吉爺さんは自分の家でいっしょについた正月の五升の餅を届けに来て、実枝に向って、そう今昔の感をもらした。
(新字新仮名) / 壺井栄(著)
「男も、女も、どんなつまらない事でも聞きもらしちやならねえ。七平と懇意こんいなのや、七平に怨や恩のあるのは、とりわけ大事だよ」
「はは、さやうで。手前は五年ほど掛違うて間とは会ひませんので、どうか去年あたり嫁をもらうたと聞きましたが、如何いかがいたしましたな」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
殿下は知事の御案内で御仮屋へ召させられ、大佐の物申上ものもうしあぐる度に微笑ほほえみもらさせられるのでした。群集の視線はいずれも殿下にあつまる。
藁草履 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
食っていけるからそれが方々で銭をもらった報恩おんがえしになるとはいわれまい。私は馬方こそするが、まだ乞食はしたくない。もとよりお志は受けたいのは山々だ。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
大勢の前で平三の弱点など大袈裟に言ひ触らした。平三は十歳頃までは時々寝小便をもらすことがあつたが
厄年 (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
すべて何らの修飾をも調理をも出来得るかぎりの人為的技巧を加味せざる(少くとも表示せざる)天然野生の粗暴が陶器漆器しっきなどの食器にもられている料理の真中に出しゃばって
妾宅 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
おまへの心は天地の声を、聞きもらすこともなかつたゆゑに。
お前のく唯継だつて、もとより所望のぞみでお前をもらふのだから、当座は随分愛しも為るだらうが、それが長く続くものか、かねが有るから好きな真似も出来る、ほかたのしみに気が移つて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
顔色がんしょく土のごとく恐怖せる洋妾ラシャメンを励まして、直ちにもららしめたる金貨百円を、三郎の前に差出さしいだせば、三郎はかずを検してこれを納め、時計を返附して応接室を立出で、待構えたる従者を呼べば
金時計 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)