“よそ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ヨソ
語句割合
他所32.0%
余所23.1%
他10.7%
他家8.0%
他処6.5%
外4.9%
餘所2.5%
装1.9%
粧1.5%
他處1.4%
余処1.3%
裝1.1%
他人0.6%
他郷0.6%
盛0.5%
他国0.5%
擬0.4%
間接0.4%
比0.3%
傍0.1%
四十0.1%
与訴0.1%
他事0.1%
他村0.1%
他校0.1%
他楼0.1%
准0.1%
外出0.1%
外所0.1%
外方0.1%
止0.1%
院外0.1%
餘處0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そういう問題を他所(よそ)にして、国中が空転している恰好に見える。こういう激しい空転をしておれば、熱をもってくるのが当然である。
科学は役に立つか (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
家の惣菜(そうざい)なら不味くても好いが、余所(よそ)へ喰べに行くのは贅沢(ぜいたく)だから選択(えりごの)みをするのが当然であるというのが緑雨の食物(くいもの)哲学であった。
斎藤緑雨 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
「どうしてそうわからないんだろうなあ。末ちゃんはお前たちとは違うじゃないか。他(よそ)からとうさんの家へ帰って来た人じゃないか。」
嵐 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
そして、お祖母さんの方は他家(よそ)に雇われてゆき、子供の方は、父の従兄(いとこ)と恋人と一緒になってる家へ、引取られて世話されてるんだ。
反抗 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
友と最後の親しい時を過ごすさいに、心を他処(よそ)にしてたことを見て、みずから悲しくなった。しかしクリストフは彼の手を握りしめた。
信一郎の心が、不快な動揺に悩まされてゐるのを外(よそ)に、秋山氏は、今火を点(つ)けた金口の煙草を燻(くゆ)らしながら、落着いた調子で云つた。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
殘し置(おき)力に思ふ妻に別れし事なれば餘所(よそ)の見目(みるめ)も可哀(いぢら)しく哀れと云ふも餘りあり斯くて有(ある)べき事ならねばそれ相應(さうおう)に野邊(のべ)の送りを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ぬたをの……今、私(わっし)が擂鉢(すりばち)に拵(こしら)えて置いた、あれを、鉢に入れて、小皿を二つ、可(い)いか、手綺麗(てぎれい)に装(よそ)わないと食えぬ奴さね。
国貞えがく (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
及び忿怒(ふんぬ)(彼に対して、ある者が、服従もしくは柔順の態度を誤って粧(よそ)わなかった時に、彼の忿怒は必ず惹起されるから)
列強環視の中心に在る日本 (新字新仮名) / 大隈重信(著)
その茂みの中には他處(よそ)から引かれたのでせう、きれいな岩を傳うて愛らしい瀧となつて流れ落ちてゐました。
何ういう心であるか、余処(よそ)ながら見て置かねばならぬ。もし間違って、此方(こちら)の察した通りでなかったならば、其れこそ幸いだが。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
神の光や己が微笑(ほゝゑみ)に裝(よそ)はれ、愛の勸(すゝ)むる諸〻の顏と、すべての愼(つゝしみ)にて飾らるゝ諸〻の擧動(ふるまひ)とを見たり 四九—五一
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
盡(つ)くしたる心(こゝろ)はおのづから御覽(ごらん)じしるべし、姿(すがた)むくつけく器量(きりやう)世(よ)におとりしとて厭(い)とはせ給(たま)はゞ、我(わ)れも男(をとこ)のはしなり、聞(き)かれ參(まゐ)らせずとて只(たゞ)やはある、他人(よそ)の眺(なが)めの妬(ねた)ましきよりはと
たま襻 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
他郷(よそ)に出て失敗したのはあながちかれの罪ばかりでない、実にまた他郷の人の薄情(つれな)きにもよるのである、さればもしこのような親切な故郷の人々の間にいて、事を企てなば
河霧 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
そして、自分の席について見張りをしながら、自分達の盛(よそ)って貰う順番が来ないうちに早く鵞鳥が欲しいなぞと我鳴り立ててはならないと思って、口の中一杯に匙を押込んでいた。
「アア、あの黒い紀州犬。あの犬じゃ、いくら城太郎さんでもかなうまいよ。いつかも、お城の中へ忍び込もうとした他国(よそ)の隠密の者が噛み殺されたというくらいな犬だもの」
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
まるめろを子羽に擬(よそ)へんは烏滸の限りなれど、子羽といひし人、おほよそは喩へば此樹の如くにもありけむと、其後此花を見るたびに思ふも、花の添へたる智慧なれや。
花のいろ/\ (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
七光どころか十光(とひかり)もして間接(よそ)ながらの恩を着ぬとは言はれぬに愁(つ)らからうとも一つは親の為弟(おとと)の為、太郎といふ子もあるものを今日までの辛棒がなるほどならば、これから後(ご)とて出来ぬ事はあるまじ
十三夜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
比(よそ)へんばかり、われわれも
晶子詩篇全集拾遺 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
貫一は知らざる如く、彼方(あなた)を向きて答へず。仔細(しさい)こそあれとは覚ゆれど、例のこの人の無愛想よ、と満枝は傍(よそ)に見つつも憫(あはれ)に可笑(をかし)かりき。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
彼はこの長者の窘(くるし)めるを傍(よそ)に見かねて、貫一が枕に近く差寄りて窺(うかが)へば、涙の顔を褥(しとね)に擦付(すりつ)けて、急上(せきあ)げ急上げ肩息(かたいき)してゐたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
はや四十(よそ)の年月かさね
春鳥集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
えにしこそ四十(よそ)の年月。
春鳥集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
もはや国家の一大変と申すものにつき、清末、岩国に走るも苦しからず、おそれながら君公へ与訴(よそ)も苦しからず。国相府の定算はいかん。御参府論もそれなりにして置くつもりか。
他事(よそ)ながら、簇(しんし)、荷高似内のする事に、挙動(ふるまい)の似たのが、気咎(とが)めして、浅間しく恥しく、我身を馬鹿と罵(ののし)って、何も知らないお京の待遇(もてなし)を水にした。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そりゃ、皆他村(よそ)の衆じゃ。
義民甚兵衛 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
近所の小学校の校長たちがむずかしい顔をして控えている前へいって試験されるので、なるべく級の中から出来そうなのが前の方にならび、他校(よそ)の校長の眼の前でやった。
別世界は別世界相応の話柄(はなし)の種も尽きぬものか、朋輩(ほうばい)の悪評(わるくち)が手始めで、内所の後評(かげぐち)、廓内(くるわ)の評判、検査場で見た他楼(よそ)の花魁の美醜(よしあし)、検査医の男振りまで評し尽して、後連(あとれん)とさし代われば
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
前にも准(よそ)へし事ありしが、てうど今度も守田座で、討入の日の一昼夜、幕あり幕なし十二幕、此短日に安売ゆゑ、世間の評も良金は、名に大星の余光なり。
浅草風土記 (新字新仮名) / 久保田万太郎(著)
いつもの外出(よそ)行きをすっかり脱いで——前にも言ったように、これ迄にも時として、そういう事もないではなかったが、今夜のような正直な激しさで私を驚かせたことはなかった。
虎狩 (新字新仮名) / 中島敦(著)
せめて玉子でも新らしければ少しは持つけれども、二月(ふたつき)も前に外所(よそ)から貰った到来物(とうらいもの)の玉子だ。それも上海玉(しゃんはいだま)の下等物(かとうもの)で、割(わっ)た時は大概卵黄(きみ)が壊れていた。腐ったものは堅いものよりなお悪い。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
月はあったが山路には巨木、……大木老木權木類が、空を被い四辺(あたり)を暗め、月光を遮っているがために、二人の姿は外方(よそ)から見ては、ほとんど見ることが出来なかった。
剣侠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ところが先生僕と比較すると初(はじめ)から利口であったねエ、二月ばかりも辛棒していたろうか、或(ある)日こんな馬鹿気たことは断然止(よそ)うという動議を提出した
牛肉と馬鈴薯 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
次に義足であるが、これは院外(よそ)の人達が用ゐるやうに三十円も五十円もする法外なものではなく、簡単に言つてしまへばトタンの筒つぽである。
癩院記録 (新字旧仮名) / 北条民雄(著)
一日(にち)餘處(よそ)へ行(い)つて居(ゐ)た日(ひ)は滅切(めつきり)と少(すくな)くなつて居(ゐ)るのを或(ある)時(とき)ふと發見(はつけん)して少(すこ)し不快(ふくわい)に且(かつ)變(へん)に思(おも)ひつゝあつた。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)