“初”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はじめ28.4%
そ25.8%
はじ19.1%
はつ8.7%
そめ2.8%
はじま2.4%
しょ1.5%
ぞ1.5%
はな1.3%
ソ0.9%
う0.9%
うぶ0.9%
ハツ0.9%
しよ0.7%
そむ0.6%
だ0.6%
うひ0.4%
うい0.4%
は0.4%
シヨ0.4%
ハジ0.4%
ぱじ0.2%
じ0.2%
てん0.2%
はじまり0.2%
ぱじま0.2%
始め0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
初(はじめ)よりその辺に在り、なお手に及ばざるものあれば、力をあはせとりひしぎて、走らすことなかりしかば、かくても人の知らざりけり
探偵小説の「謎」 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
またあたりは妙に森閑(しいん)と静まり返って再び山の墓場は木の葉の落ちる音一つ聞えるくらいの侘しい澄んだ黄昏(たそがれ)の色に包まれ初(そ)めたが
逗子物語 (新字新仮名) / 橘外男(著)
太古(たいこ)遺跡(ゐせき)の發掘(はつくつ)に、初(はじ)めて余(よ)が手(て)を下(くだ)したのは、武藏(むさし)の權現臺(ごんげんだい)である。それは余(よ)の品川(しながは)の宅(たく)から極(きは)めて近(ちか)い、荏原郡(えばらぐん)大井(おほゐ)の小字(こあざ)の事(こと)。
國「えゝお初(はつ)うにお目に懸りました、私(わっち)は下駄職國藏と申すものでごぜえやすが、お見知り置かれまして此の後とも御別懇に願います」
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
贈(おく)られ今日の第一番客なり扨(さて)夕(ゆふ)申刻(なゝつ)頃よりして立代(たちかは)り入代り語り初(そめ)をなす淨瑠璃(じやうるり)の數々(かず/\)門弟は今日を晴(はれ)と見臺に向ひて大汗(おほあせ)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
得て「関係して居ぬとは云えますまい、第一彼が叔父へ密書を送ったと仰有ったではありませんか、夫が此の事件の初(はじま)りでしょう」
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
「自身番(じしんばん)の証札(あかしふだ)を見せろとか、四刻客(よつきゃく)はお断りですとか、今日、大阪入りの初(しょ)ッぱなから、木戸を突かれ通しじゃございませんか」
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その遺風として『袖中抄』の成った平安朝の末頃まで田舎で蚕室の掃き初(ぞ)め式の帚に小松を添えて鼠どもグズグズいわば燻ぶるぞと脅かしたのだ。
「来られなかったのでございます。いえいえ正直に申します。来る気がなかったのでございます。初(はな)から、あなたを騙しておりました」
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
十(トヲ)を出たばかりの幼さで、母は死に、父は疾んで居る太宰府へ降つて、夙(ハヤ)くから、海の彼方(アナタ)の作り物語りや、唐詩(モロコシウタ)のをかしさを知り初(ソ)めたのが、病みつきになつたのだ。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫、釈迢空(著)
のみならずその面(おも)ざしは、円頂僧衣(えんちょうそうい)の姿に変ってこそおれ、初(う)い初いしさ、美しさ、朝程霧の道ではっきり記憶に刻んでおいたあの謎(なぞ)の娘そっくりでした。
その画室(がしつ)の中(なか)ほどに、煙草盆(たばこぼん)をはさんで、春信(はるのぶ)とおせんとが対座(たいざ)していた。おせんの初(うぶ)な心(こころ)は、春信(はるのぶ)の言葉(ことば)にためらいを見(み)せているのであろう。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
「翁」の当今行はれるものは、所謂「四日の式」と称するもので、初(ハツ)、二、三日の式とは、大同ながら小異を持つてゐる。
大きい声では言へないが、一体女は初(しよ)つ端(ぱな)から拍子に合つたやうに拵へられてはゐないのだから。
此時節より通ひ初(そむ)るは浮かれ浮かるゝ遊客ならで、身にしみ/″\と實のあるお方のよし、遊女(つとめ)あがりの去る女(ひと)が申き
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
が、壱岐殿坂時代となると飛白の羽織を着初(きだ)して、牛肉屋の鍋でも下宿屋の飯よりは旨(うま)いなどと弱音(よわね)を吹き初(だ)した。
斎藤緑雨 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
初(うひ)びかり、——ああ曙(あけぼの)や
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫、薄田淳介(著)
ははァ偖(さて)は神田の半七、ドイルの探偵物でも読んだかな? などと疑問点を打ち度(た)くなる。だが十九歳の初(うい)働きだ。そうそう突っ込むにも及ぶまい。
半七雑感 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
六年間只奉公(ただぼうこう)してあげくの果(は)てに痛くもない腹を探られたのは全くお初(は)つだよ。私も今夜という今夜は、慾もへちまもなく腹を立てちゃった。
親子 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
でも、ものに拘泥することを教へられて居ぬ姫は、何時の間にか、塔の初(シヨ)重の欄干に、自分のよりかゝつて居るのに、氣がついた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫、釈迢空(著)
戸障子は震動によりて鳴り初(ハジ)めたり、午後二時三十分黒煙白煙全山を包圍し、鳴轟次第に猛烈と爲り、同三時三十分より初めて爆聲起る、同六時三十分激震と同時に火影擴大し、鳴轟強大と爲り
桜島噴火の概況 (旧字旧仮名) / 石川成章(著)
その中(うち)に屋根の反(そ)ックリ返(けえ)った、破風造(はふづくり)のお化けみてえな台湾館が赤や青で塗り上って、聖路易(セントルイス)の博覧会がオッ初(ぱじ)まる事になりますと
人間腸詰 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
軈(やが)て愛(あい)ちやんは猶(な)ほ其兩手(そのりやうて)に菌(きのこ)の缺片(かけ)を持(も)つてゐたのに氣(き)がついて、怕(おそ)る/\再(ふたゝ)びそれを食(た)べ初(はじ)めました、初(じ)めは一方(ぱう)を、それから他(ほか)の方(はう)を交(かは)る/″\舐(な)めて
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
その男というのはその時分丁度(ちょうど)四十一二ぐらいで、中々(なかなか)元気な人だったし、且(か)つ職務柄、幽霊の話などは初(てん)から「何(な)んの無稽(ばか)な」と貶(けな)した方だった
暗夜の白髪 (新字新仮名) / 沼田一雅(著)
自分が升屋の老人から百円受取って机の抽斗(ひきだし)に納(しま)ったのは忘れもせぬ十月二十五日。事の初(はじまり)がこの日で、その後自分はこの日に逢(あ)うごとに頸(くび)を縮めて眼をつぶる。
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
ツイこの間も人殺しがオッ初(ぱじま)りかけた位なんで……ヘイ。だから今夜もアブネエと思うんでげす。片ッ方の野郎が、どーも尋常(ただ)の野郎じゃねえと思うんで……。
芝居狂冒険 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
私事ハ初より少々論がこと(異)なり候故、相かハらず自身の見込所を致し候所、皆どふ致し候ても事ができぬゆへ、初(始め)に私しおわるくいゝ、私しお死なそふとばかり致し候ものも