“ぞ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
57.8%
9.8%
7.8%
7.8%
3.9%
3.9%
沿2.9%
2.0%
2.0%
退2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いかに感情の激越を表現するのでも、ああまでぶざまに顔を引きゆがめたり、唇を曲げたり、ったり、もがいたりしないでもいい。
蓼喰う虫 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
足を近しくまいりますが音羽は誠にやで、何うも虫が好きません、そばへ来られてもっと致しまするから振ります。
あなたの名、私の名、新しい筆で大晦日の夜お祝箸の袋の上にかいて、先ずあなたのから食べめいたしました。ちょうど十九日に自分で買って来てありました。
螺鈿らでん細太刀ほそだちに紺地の水の紋の平緒ひらをを下げ、白綾しらあや水干すゐかん櫻萌黄さくらもえぎに山吹色の下襲したがさね、背には胡籙やなぐひきて老掛おいかけを懸け、露のまゝなる櫻かざして立たれたる四位の少將維盛これもり卿。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
そしてこの紫根染しこんぞめも茜染あかねぞめもいろいろの模様もようを置くことができず、みなしぼめである。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
見おろす目の下に、旧道いの坂本さかもと宿しゅくが、きらきらと緑の美しい六月の光を吸って、音無しの村のように静まっている。時の観念から遊離した仙郷せんきょうとでもいたい眺めだった。
浴槽 (新字新仮名) / 大坪砂男(著)
天草あまくさ上島の同名の村は「教良木」と書き、その他にも「京良木」と書く部落の名が、東の方にも幾つかあり、別にまた甲州富士川沿いの古駅の名に、教良石というのがあることを思い合せて
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
探索の結果被害者は×××大学に在学中の支那留学生黄燕逸こうえんいつ(二十七歳)と知れ、直ちにれ知己友人に被害の事情を知らせたるが、該被害者は支那に於ても有数の富豪の子息にて
広東葱 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
この驚くべき報告が麓へ拡まると、町からも村からも大勢の加勢が駈着かけつけた。安行の屍体は自宅へ、お杉と𤢖の亡骸なきがらは役場へ、れに引渡ひきわたしの手続てつづきえた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
山が門や照れば遠退く秋の嶺呂
不器男句集:02 不器男句集 (新字旧仮名) / 芝不器男(著)