“はつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ハツ
語句割合
42.3%
19.8%
9.9%
9.9%
4.5%
1.8%
初穂1.8%
1.8%
0.9%
0.9%
0.9%
初発0.9%
0.9%
0.9%
悸然0.9%
0.9%
0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この土地ははつ旅人たびにん、しかも、関東生粋のしたたか者——そういう面通めんどおしを、凄味たっぷりでかせて、玉井金五郎脅迫を買って出た。
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
ここおいせいぐんものをして、(五三)萬弩ばんどみちはさんでふくせしめ、(五四)していはく、『くれがるをともはつせよ』
川塲をはつして沼田にかへれば、郡役所、警察署、収税署等の諸員及有志者等、一行の安着を歓迎くわんげいし、たたちに三好屋に於てさかんなる慰労会ゐらうくわいもよふされたり。
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
提宇子でうすのいわく、DSでうす は「すひりつあるすすたんしや」とて、無色無形の実体にて、かんはつを入れず、天地いつくにも充満してましませども
るしへる (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
その人の歌ったあかくしてしかも凍りはつるという太陽は北極の果を想像しないまでも、暗い巴里の冬の空に現に彼が望み見るものであることを想って見た。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
銀座ぎんざ日本橋にほんばしをはじめ、深川ふかがは本所ほんじよ淺草あさくさなどの、一時いちじはつしよきうしよ十幾じふいくしよからあがつたのにくらべれば、やまなんでもないもののやうである、が、それはのちこと
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
そして、収穫時が来ると、お初穂はつをどれも一箇ひとつずつ、妙法様と御先祖にお供えした後は、皆売り出すのだから、今からの手入れは決してゆるがせにはできない。
禰宜様宮田 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
はつよきの音、板削るかんなの音、あなるやらくぎ打つやら丁々かちかち響きせわしく、木片こっぱは飛んで疾風に木の葉のひるがえるがごとく、鋸屑おがくず舞って晴天に雪の降る感応寺境内普請場の景況ありさまにぎやかに
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
見付けしに相違さうゐなければ公邊おかみへ訴へ何處迄どこまでも黒白を分け申べしと片意地かたいぢはつて持參金を返濟へんさいせぬ工夫くふうをなすに忠八もそばより日頃又七樣下女に手を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
僞るはおそろしいゆゑ正直に申上ます必らずうらんで下さるなと云ふに久兵衞最早もはや仕方しかたなしとは思へ共猶強情をはつて居るを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
云から待てゐよ必ず忘るゝ事なかれと憤怒ふんぬ目眥まなじり逆立さかだつてはつたと白眼にらみ兩の手をひし/\とにぎりつめくひしばりし恐怖おそろしさに忠兵衞夫婦は白洲しらすをも打忘うちわすれアツと云樣立上りにげんとするを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
得ずと申されければ長庵は病中びやうちうゆゑこゝろに任せず今更いまさら後悔こうくわい仕つり候併し先年中山出雲守樣の御裁許濟さいきよずみに相成候事と申す時越前守殿はつたと白眼にらまれ如何に長庵其方病中にて見送りさへ致し得ぬと申しながら何として其廿八日の未明みめいに平川天神の裏門通りを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ありし雛遊ひなあそびのこゝろあらたまらずあらたまりし姿すがたかたちにとめんとせねばとまりもせでりやうさん千代ちいちやんと他愛たあいもなき談笑だんせふては喧嘩けんくわ糸口いとぐち最早もう来玉きたまふななにしにんお前様まへさまこそのいひじらけに見合みあはさぬかほはつ二日目ふつかめ昨日きのふわたしるかりし此後このご
闇桜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
あることはみんな初発はつの日に書いたんだ。
ルバイヤート (新字新仮名) / オマル・ハイヤーム(著)
梭櫚しゆろの毛を植ゑたりやとも見ゆる口髭くちひげ掻拈かいひねりて、太短ふとみじかなるまゆひそむれば、聞ゐる妻ははつとばかり、やいばを踏める心地も為めり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
それを手に取り上げて珍らしいその形を眺めてゐるうちに、思はずも彼ははつと驚いたといふのはその中の一振の鞘飾りがいつぞやあの森の中の小屋で拾つた匕首と同じ型をしてゐたからである。
哀れな瞳が狂気したやうな額の下からぢつと此方こちらを見てゐる。私は悸然はつとして乳の上を抑えた、白い手の芽も飛び出さなかつた、と思ふとぢつとつぐんだ唇が稍安心と憎悪の薄笑ひを浮べる。
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
醫者いしや微笑びせうふくんだまゝしろいどろりとしたくすり陶製たうせいいたうへつて、それをこつてりとガーゼにつて、火傷やけどおほうてべたりとはつてぐる/\としろ繃帶ほうたいほどこした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
思へば/\はつかむりき候。太守樣にも至極御氣張り被遊候御樣子も被伺申候。又此上御わづらひおもり候ては、誠にやみの世の中に罷成儀と、只身の置處を不知候。
遺牘 (旧字旧仮名) / 西郷隆盛(著)