“千代”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ちよ89.7%
ちい3.4%
せんだい3.4%
ちゃア3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それでも筆と紙がいっしょにならない時は、撮んだ顎を二本の指でして見る。すると縁側えんがわで文鳥がたちまち千代ちよ千代と二声鳴いた。
文鳥 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
千代ちいちやん今日けふすこはうかへと二枚折まいをり屏風べうぶけてまくらもとへすは良之助りやうのすけだせし姿すがたはづかしくきかへらんとつくもいたくせたり。
闇桜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「あれが山萩、むこうのは豆萩……野萩……あちらが千代せんだい萩。でも、あれは四月でなくては、咲きませんのよ」
野萩 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
千代ちゃアちゃん千代ちゃん。」と呼びかけ、そっと親指を見せるのである。葉山はかくの如くしていつかお千代に関係をつけてしまった。
夏すがた (新字新仮名) / 永井荷風(著)