“割”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さ64.5%
わ19.1%
わり10.9%
われ1.4%
わっ0.5%
わつ0.5%
さか0.3%
わる0.3%
あば0.3%
か0.3%
き0.3%
きざ0.3%
は0.3%
わか0.3%
わら0.3%
サ0.3%
ワカ0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし、相つづく諸方への派兵のために、あいにく、陵の軍に割(さ)くべき騎馬の余力がないのである。李陵はそれでも構わぬといった。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
油煙(ゆえん)がぼうつと騰(あが)るカンテラの光(ひかり)がさういふ凡(すべ)てを凉(すゞ)しく見(み)せて居(ゐ)る。殊(こと)に斷(た)ち割(わ)つた西瓜(すゐくわ)の赤(あか)い切(きれ)は小(ちひ)さな店(みせ)の第(だい)一の飾(かざ)りである。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
所(ところ)へ顏(かほ)の割(わり)に頭(あたま)の薄(うす)くなり過(す)ぎた肥(ふと)つた男(をとこ)が出(で)て來(き)て、大變(たいへん)丁寧(ていねい)に挨拶(あいさつ)をしたので、宗助(そうすけ)は少(すこ)し椅子(いす)の上(うへ)で狼狽(あわて)た樣(やう)に首(くび)を動(うご)かした。
門 (旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
桃割(われ)の女は青磁色の薄い絹の襟巻の端に出た糸を指でむしりながら云ふ。先刻(さつき)から心持(こヽろもち)程頬の赤味が殖(ふゑ)たやうである。
御門主 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
せめて玉子でも新らしければ少しは持つけれども、二月(ふたつき)も前に外所(よそ)から貰った到来物(とうらいもの)の玉子だ。それも上海玉(しゃんはいだま)の下等物(かとうもの)で、割(わっ)た時は大概卵黄(きみ)が壊れていた。腐ったものは堅いものよりなお悪い。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
見て居(ゐ)るとも知らず源八(げんぱち)は餅(もち)を取上(とりあ)げ二ツに割(わつ)て中(なか)の餡(あん)を繰出(くりだ)し、餡(あん)は餡(あん)餅(もち)は餅(もち)と両方(りやうはう)へ積上(つみあ)げまして、突然(とつぜん)懐中(ふところ)へ手(て)を突込(つツこ)み暫(しばら)くムグ/\やつて居(ゐ)たが
黄金餅 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
その常に慙(は)ぢかつ悔(くゆ)る一事を責められては、癒(い)えざる痍(きず)をも割(さか)るる心地して、彼は苦しげに容(かたち)を歛(をさ)め、声をも出(いだ)さでゐたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
桶(をけ)の穴(あな)より入れさするに安五郎忝(かたじ)けなしと何心なく饅頭(まんぢう)を二ツに割(わる)に中に少(ちひ)さく疊(たゝみ)し紙ありければ不審(ふしん)に思ひ披(ひら)き見るに
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
鸚鵡蔵という怪体(けったい)な土蔵があるとのこと、しめた! そういう土蔵(むすめ)の胎内にこそ、とんだ値打のある財宝(はららご)があるってものさ、こいつア割(あば)かずにゃアいられねえと、十日あまりこの辺りをウロツキ廻り
鸚鵡蔵代首伝説 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「君が帰って来る時分には、十文字に割(か)っさばいているだろう」
勝ち運負け運 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
昔から随分腕の利(き)いた者は瓶(かめ)を切り、妙珍鍛(みょうちんきたえ)の兜(かぶと)を割(き)った例(ためし)もありますが、孝助はそれほど腕が利いておりませんが、鉄砲を切り落せる訳で、あの辺は芋畑が沢山あるから
先ずハムの湯煮たのと鶏肉(けいにく)の湯煮たのとを四分六分位の割で細かく割(きざ)んで擂(す)り潰(つぶ)して裏漉(うらご)しにします。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
彼(かれ)はそれをそつと大事(だいじ)に傍(そば)へ聚(あつ)めた。茶碗(ちやわん)や皿(さら)や凡(すべ)ての陶磁器(たうじき)は熱火(ねつくわ)に割(は)ねて畢(しま)つて一つでも役(やく)に立(た)つものはなかつた。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
(右府の御首(みしるし)を挙げれば、直ちに援軍を割(わか)ち得る。それまではただ信忠を遁(のが)さぬことを旨となせ)
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
幸ひ片端(かたはし)より破落離々々々(ばらり/\)と薙倒(なぎたふ)す勢ひに惡漢どもは大いに驚き是は抑如何(そもいか)に仁王(にわう)の化身(けしん)か摩利支天(まりしてん)かあら恐ろしの強力や逃ろ/\と云ひながら命からがら逃失(にげうせ)けり又(また)打倒(うちたふ)されし五七人は頭を割(わら)れ脛(すね)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
二(フタツ)ノ眼(マナコ)ハ朱(シュ)ヲ解(トイ)テ。鏡ノ面(オモテ)ニ洒(ソソ)ゲルガゴトク。上下(ウエシタ)歯クイ違(チゴウ)テ。口脇(クチワキ)耳ノ根マデ広ク割(サ)ケ。眉(マユ)ハ漆(ウルシ)ニテ百入塗(モモシオヌリ)タルゴトクニシテ。額ヲ隠シ。振分髪(フリワケガミ)ノ中ヨリ。五寸計(ゴスンバカリ)ナル犢(コウシ)ノ角。
縁結び (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「天地未だ割(ワカ)れず、猶鶏卵子(トリノコ)の如し」
比較神話学 (新字新仮名) / 高木敏雄(著)