“斷”のいろいろな読み方と例文
新字:
読み方割合
32.4%
ことわ21.0%
12.4%
だん8.6%
ことは7.6%
ちぎ5.7%
こと2.9%
1.9%
ことわり1.9%
たち1.0%
あきら1.0%
きつ1.0%
ことはり1.0%
たつ1.0%
たゝ1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
油煙ゆえんがぼうつとあがるカンテラのひかりがさういふすべてをすゞしくせてる。ことつた西瓜すゐくわあかきれちひさなみせだい一のかざりである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
あけしに驚きさす旅宿屋やどやの主人だけよひことわりもなき客のきふに出立せしはいかにも不審ふしんなりとて彼の座敷をあらためしにかはる事もなければとなり座敷を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
足しいでつゝ手をばすゝがんと見れば雪隱せついんの角の柱に五合樽の片手かたてり引掛あれど中には水なし困じてそばに待ゐたる和吉に吩咐いひつけ井戸の水を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
外人ぐわいじんがこれを如何いか取扱とりあつかはうとも、それは外人ぐわいじん勝手かつてである。たゞ吾人ごじんだんじて外人ぐわいじん取扱とりあつかひに模倣もほうし、せいめいとをはなしこれを逆列ぎやくれつしてはならぬ。
誤まれる姓名の逆列 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
れがあんこのたねなしにつていまからはなにらう、直樣すぐさまかけてはいたけれど中途なかたびきやくことはれない、うしような、と相談そうだんけられて
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
と、巨人は其て居る金色の雲をちぎり斷つて、昔ツオイスの神が身をした樣な、黄金の雨を二人の上に降らせ始めた。
葬列 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
で、わたくしことわると、かげまはつてさいに、にいさんはあれだからおほきな仕事しごと出來できつこないつて、威張ゐばつてゐるんです。仕樣しやうがない
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
機に上つて日ねもす、時には終夜ヨモスガラ、織つて見るけれど、蓮の絲は、すぐにツブになつたり、れたりした。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
松蟲の鐘をちいさいしもくにて、手の内に鳴せ、孫四郎節のねんぶつ滿々みち/\て、後生願ひ願のさかんなる時なれば此等の聽受の多、にぎやかなるもことわり
女順禮 (旧字旧仮名) / 三田村鳶魚(著)
こそ御えらみあるが然るべしと道理をつくして諫言かんげんに及びければ流石さすが強慾がうよくの五兵衞も初めて道理もつともと思ひ終に持參金のねんたちたる樣子なれば久八は此
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
それにあなたももとちがつて、いまのやうな御身分おみぶんでせう、所詮しよせんかなはないとあきらめても、あきらめられないもんですから、あなたわらつちやいやですよ。
三尺角拾遺:(木精) (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
さめ而して後に前段の落着らくちやくの場を見たまはゞ宛然さながら越前守を目前にみるが如きの思ひある可し然れども編者がふでにぶき上緒數ちよすう毎回まいくわいかぎりあれば其情そのじやう充分じうぶんうつす事がたし恐らくはつのきつて牛を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
合點がてんつたらかくかへれ、主人あるじ留守るすことはりなしの外出ぐわいしゆつ、これをとがめられるとも申譯まをしわけことばるまじ、すこ時刻じこくおくれたれどくるまならばひ一トとびはなしはかさねてきにかう
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
内證ないしよう婦人ふじんなどおたはむれで、それで座敷ざしきとほせぬのであらう。ならなほことたつてとおつしやる。
人参 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
たゝれてあれば惣身そうしん痩衰やせおとろへ眼はくぼみ小鼻も落て此世の人とも見えざるゆゑ兩人の用人はなみだを流し是が嘉川家の若殿樣の有樣なるか扨々淺ましき御事なり少しも早く御連退つれのき申さんと兩人して組牢くみらうはしら
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)