“ことわ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:コトワ
語句割合
62.3%
10.6%
謝絶10.1%
3.9%
3.9%
拒絶3.9%
1.9%
0.5%
0.5%
弁解0.5%
0.5%
拒断0.5%
0.5%
謝罪0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おはま 中へ入って用があるんなら云っておくれ、聞くだけは聞こう、だが、永ったらしいことはあたしあ嫌いだ、ことわっておくよ。
瞼の母 (新字新仮名) / 長谷川伸(著)
らばとつて、一寸ちよつとかへるを、うけたまはりまするでと、一々いち/\町内ちやうない差配さはいことわるのでは、木戸錢きどせんはらつて時鳥ほとゝぎするやうな殺風景さつぷうけいる。
番茶話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
自己おの小鬢こびんの後れ毛上げても、ええれったいと罪のなき髪をきむしり、一文もらいに乞食が来ても甲張り声にむご謝絶ことわりなどしけるが
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
これでは全く予期する処とちがった無益の住居と思って、折角好意を持ってくれた地主の尾入道にもことわりも云わないで逃げ上って来ました
法然行伝 (新字新仮名) / 中里介山(著)
かよわい婦女子でなくとも、俯して五丈に余る水面を見、仰いで頭を圧する十丈に近い絶壁を見る時は、魂消え、心おののくもことわりであった。
恩讐の彼方に (新字新仮名) / 菊池寛(著)
怒りと嘲笑あざけりを浮べた信吾の顔が、時々胸に浮んだ。智恵子は、今日その信吾の厚かましくも言出でた恋を、小気味よく拒絶ことわつて了つたのだ。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
さあれ覆水ふくすいいかでか盆にえるべき、父上にはいずれ帰国の上、申し上ぐることあるべしと答え置き、それより中江、栗原両氏に会いて事情を具し、しょうにその意なきことをことわりしかば
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
それにんずるに其人をえらめば黜陟ちつちよくあきらかにして刑罰けいばつあたらざるなくまことに百姓をして鼓腹こふく歡呼くわんこせしむことわざに曰其人を知らんと欲すれば其の使つかふ者を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ことわざに其事なんぢに出て爾にかへるとむべなる哉此言や所化しよけ願山の白状はくじやうに因て再度日野家の一件委さい吟味有るべしと大岡殿差※さしづあつて平左衞門を呼び出されしに平左衞門は又何を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
寸々ずたずたに引き切っても、首はなお残りて腹に入りついに人を殺す(とはよくよく尻穴に執心深い奴で、水に棲むてふことわりがないばかり、黒井将軍がしらされたトウシ蛇たる事疑いを容れず)
「泥棒と疑われても仕方がねえ。こんな夜中やちゅう弁解ことわりもせず、こんなきたな身装みなりをして他人ひとうちこっそり忍び込んだんだからな……早く縛るがいい何を為ているんだろう?」
人間製造 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「解らん奴に何だつて見せる必要がある。きつぱりことわつちまへ、見る人が無かつたら、一人で舞ふまでさ。」
拒断ことわったわと、関東一円触れ廻っても、決して苦情は云うまいぞよ
剣侠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「えらい御返事が遅うなって済まんさかい、ようおことわりをいうておくれやすいうて、あのがいうていました」母親は、門口の、頭のうえを照らしている電燈のかげに身を隠すようにしながらいう。
黒髪 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
「あい。初会しょかいなら謝罪ことわッておくれ」
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)