“細”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ほそ31.5%
こま25.0%
こまか22.0%
ほっそ5.8%
ほっ3.7%
さい2.3%
ほ2.0%
ほつそ1.5%
ぼそ1.3%
くわ1.0%
ほつ0.7%
コマ0.5%
つぶ0.3%
こ0.3%
こまや0.3%
こまッ0.3%
くはし0.2%
ご0.2%
ささや0.2%
つまび0.2%
ほせ0.2%
ほそま0.2%
ほそめ0.2%
コマカ0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「遠方(えんぽう)へ、お嫁(よめ)にいってしまわれたのよ。」と、お母(かあ)さまも、その娘(むすめ)さんのことを思(おも)い出(だ)されたように、目(め)を細(ほそ)くしていわれました。
青い花の香り (新字新仮名) / 小川未明(著)
『申し難いが、細(こま)かい銭(の)をすこし、お持ち合せはないか。実はかくの通り、単衣(ひとえ)まで質に入れてしまったので、金策に出られぬ始末』
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
太吉は全く火の燃え付いたのを見て、又傍(かたわら)の竹を取り上げて小刀で孔(あな)を明け初(はじ)めた。白い細(こまか)な粉がばらばらと破れた膝の上に落ちる。
越後の冬 (新字新仮名) / 小川未明(著)
……ふと心附いて、蟇(ひき)のごとく跼(しゃが)んで、手もて取って引く、女の黒髪が一筋、糸底を巻いて、耳から額へ細(ほっそ)りと、頬にさえ掛(かか)っている。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
どう見ても千浪の細(ほっ)そりした型(かたち)に間違いないので、時やその他の不合理を疑う余裕もなく、すぐ身をひるがえして後を追って行った。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
微(び)に入り細(さい)に亘(わた)るのは学術の本義ですけれども、学生時代に色々な学説を聞かされるということは可(か)なり厄介に感ずるものです。
人工心臓 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
細(ほ)っそりとした優(やさ)おもてに、縁無しの眼鏡がよくうつり、美学の先生といっても、これ以上、美学の先生らしいのはちょっとあるまいと思った。
西林図 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
雨夜(あまよ)の橘(たちばな)の其(それ)には似(に)ないが、弱(よわ)い、細(ほつそ)りした、花(はな)か、空燻(そらだき)か、何(なに)やら薫(かをり)が、たよりなげに屋根(やね)に漾(たゞよ)うて、何(ど)うやら其(そ)の人(ひと)は女性(によしやう)らしい。
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
とうとう、少年は、暗(くら)がりの中にいるのが心細(ぼそ)くなってきた。日はもうとっくに暮(く)れかけているのに、あかりがともらないのだ。
『俳星』に虚明(きょめい)の「お水取」といふ文があつて奈良の二月堂の水取の事が細(くわ)しく書いてある。余はこれを読んでうれしくてたまらぬ。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
その白い細(ほつ)そりとした指先が、中の灯の明りを受けて、どうかすると、上簇(じやうぞく)中の蚕(かひこ)のやうにほの紅く桜色に透き通つて見えた。
乳の匂ひ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
蓮(ハチス)の花に似てゐながら、もつと細(コマ)やかな、——繪にある佛の花を見るやうな——。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫、釈迢空(著)
交通輸送の状況等を細(つぶ)さに調査した後、終(つい)に東清鉄道沿線の南満各地を視察しつつ大連、旅順から営口(えいこう)を経て北京(ペキン)へ行った。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
陽に光る逞(たく)ましいにわとこや、細(こ)まかく鋭いおうちの若葉が茂る間にライラックの薄紫の花が漾(ただよ)い
ガルスワーシーの家 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
汝の律法(おきて)の絲は細(こまや)かなれば、汝が十月に紡(つむ)ぐもの、十一月の半(なかば)まで保たじ —一四四
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
花松魚(はながつお)は紙袋(かんぶくろ)へ入れて置くのだが、是も猫鰹節(ねこぶし)を細(こまッ)かに削ったものさ、海苔(のり)は一帖(いちじょう)四銭二厘にまけてくれるよ、六つに切るのを八つに切るのだ、是に箸(はし)を添えて出す
大倭根子日子賦斗邇(おほやまとねこひこふとに)の命一、黒田(くろだ)の廬戸(いほど)の宮二にましまして、天の下治らしめしき。この天皇、十市(とをち)の縣主の祖、大目(おほめ)が女、名は細(くはし)比賣の命に娶ひて、生みませる御子、大倭根子日子國玖琉(おほやまとねこひこくにくる)の命一柱。
したがつて彼女の頭に浮ぶ結婚生活はをかしい位に家事向きのことで一杯になつてゐた。お裁縫だの、洗ひ張りだの、糠味噌の塩加減、野菜の煮方、その他細(こ)ま細(ご)ましたことが彼女の空想を刺戟した。
医師高間房一氏 (新字旧仮名) / 田畑修一郎(著)
妻の働いているうちは、どうか恁(こう)か持堪(もちこた)えていた家も、古くから積り積りして来ている負債の形(かた)に取られて、彼は細(ささや)かな小屋のなかに、辛(かろ)うじて生きていた。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
其(その)引(いん)の中(うち)に記して曰く、細(つまび)らかに其の進修の功を占(と)うに、日々に異(こと)なるありて、月々に同じからず、僅(わずか)に四春秋を越ゆるのみにして而して英発光著(えいはつこうちょ)や斯(かく)の如し、後(のち)四春秋ならしめば
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
『お定さん、細(ほせ)え柱だなす。』と大工の娘。奈何様(いかさま)、太い材木を不体裁に組立てた南部の田舎の家に育つた者の目には、東京の家は地震でも揺れたら危い位、柱でも鴨居でも細く見える。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
ボートに乗っていた相手は次郎で、この写真を引伸して呉れたのだと見せると、他吉の眼は瞬間細(ほそま)ったが、すぐ眼をむいて
わが町 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
ここに天照らす大御神怪(あや)しとおもほして、天の石屋戸を細(ほそめ)に開きて内より告(の)りたまはく
細(コマカ)い小さい雪はかたまって大きい形になって落ちて来ます。
無題(一) (新字新仮名) / 宮本百合子(著)