“蓮”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はす72.7%
はちす18.2%
れん6.4%
ハチス1.6%
ハス0.5%
ロータス0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
寺へ着くと子供が蓮(はす)の花を持って来て鼻の先につきつけるようにして買え買えとすすめる。貝多羅(ばいたら)に彫った経をすすめる老人もある。
旅日記から (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
「おばばか。おばばはもう十万億土へ行ってしもうた。おおかた蓮(はちす)の上でな、おぬしの来るのを、待ち焦がれている事じゃろう。」
偸盗 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ある静かな雨降りの夜(よ)、お蓮(れん)は牧野(まきの)の酌(しゃく)をしながら、彼の右の頬へ眼をやった。そこには青い剃痕(そりあと)の中に、大きな蚯蚓脹(みみずばれ)が出来ていた。
奇怪な再会 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
磨かれぬ智慧を抱いたまゝ、何も知らず思はずに、過ぎて行つた幾百年、幾萬の貴い女性(ニヨシヤウ)の間に、蓮(ハチス)の花がぽつちりと、莟を擡(モタ)げたやうに、物を考へることを知り初(ソ)めた郎女であつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫、釈迢空(著)
若人等は、この頃、氏々の御館(ミタチ)ですることだと言つて、苑(ソノ)の池の蓮(ハス)の茎を切つて来ては、藕糸(ハスイト)を引く工夫に、一心になつて居た。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
日本の蓮(ロータス)は動(うごか)し難(がた)いトラジションを持っている。ギリシヤの物語で神女(ナンフ)が戯(たわむ)れ浮(うか)ぶ水百合(ネニュフワール)とは違う。
曇天 (新字新仮名) / 永井荷風(著)