『西林図（せいりんず）』

冬木が縁の日向に坐って、懐手でぼんやりしているところへ、俳友の冬亭がビールと葱をさげてきて、今日はツル菜鍋をやりますといった。 「ツル菜鍋とは変ってるね」 「ツル菜じゃない、鶴……それも、狩野流のリウとした丹頂の鶴です。鶴は千年にして黒、三 …

著者	久生十蘭
ジャンル	文学 > 日本文学 > 小説 物語
文字種別	新字新仮名
読書目安時間	約21分（500文字/分）
朗読目安時間	約35分（300文字/分）

作品に特徴的な語句

嫁（や） 細（ほ） 館（マンション） 生（しょう） 紅（あけ） 文（あや） 室（むろ） 仲人（ちゅうにん） 当（あた） 甘味（あまみ） 尾羽（をば） 宣（なの） 潜門（くぐり） 巧（たくみ） 菜（な） 寂然（せきぜん） 家作（やづく） 表門（おもて） 構内（かまえうち） 冬木（とうぼく） 淙々（そうそう） 異端（いたん） 真鶴（まなづる） 渋味（しぶみ） 煤（すす） 無籍（むせき） 石杭（いしぐい） 精巧（せいこう） 柾屋（まさや） 淑（しと） 肉置（ししお） 臭雉（くさきじ） 花梢（はなうれ） 蘆雪（ろせつ） 褄（つま） 語草（かたりぐさ） 諸手（もろて） 謹（つつし） 赧（あか） 起居（たちい） 隈（くま） 雪洲（せっしゅう） 雲（くも） 鱗波（うろこなみ） 微塵（みじん） 人柄（ひとがら） 伝承（でんしょう） 優（やさ） 冬亭（とうてい） 出居（でい） 利（き） 割籠（わりご） 半蔀（はじとみ） 卒爾（そつじ） 地謡（じうたい） 夜（よ） 大通（だいつう） 寒肌（さむはだ） 山家（やまが） 彩（いろど） 汀石（みぎいし） 患（わずら） 戯（たわむ） 掴（つか） 握（にぎ） 文女（あやじょ） 昂（たか） 木瓜（ぼけ） 枸杞（くこ） 柾（まさ） 下物（さかな） 框（かまち） 檐（のき） 櫟（くぬぎ） 汀（みぎわ）