“待遇”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
もてなし26.7%
たいぐう21.1%
もてな18.9%
あしら10.0%
あしらい5.6%
あしらひ5.6%
あつかい2.2%
あつかひ2.2%
あいしらい1.1%
あし1.1%
あしらお1.1%
あしらっ1.1%
とりあつか1.1%
とりあつかひ1.1%
もてなす1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なおも並木で五割酒銭さかては天下の法だとゆする、あだもなさけも一日限りの、人情は薄き掛け蒲団ぶとん襟首えりくびさむく、待遇もてなしひややかひらうち蒟蒻こんにゃく黒し。
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
杯は、なごやかな主従のあいだを、幾たびも往復する。こういう打ち溶けた待遇たいぐうは、一族の者でも、めったに恵まれないものであった。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
待遇もてなすやうなものではない、銚子ちょうしさかずきが出る始末、わかい女中が二人まで給仕について、寝るにも紅裏べにうら絹布けんぷ夜具やぐ枕頭まくらもとかおりこうく。
二世の契 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
おとらは往返いきかえりには青柳の家へ寄って、姉か何ぞのように挙動ふるまっていたが、細君は心の侮蔑をおもてにも現わさず、物静かに待遇あしらっていた。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
翌日になりようや七所借なゝとこがりをして百両まとめて、日の暮々くれ/″\に大伴蟠龍軒の中の口から案内もなしで通りましたが、前と違い門弟しゅ待遇あしらいが違う。
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
御養家のお気詰りなればとて、をりふし我が方へ入らせらるるを。母様の有難がりたまひ。おすしよ、団子と、坊ちやま待遇あしらひ
したゆく水 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
「だが、彼奴やつもつまんねえだろうと思う。三日に挙げず喧嘩けんかして、毒づかれて、打撲はりとばされてさ。……おら頭から人間並みの待遇あつかいはしねえんだからね。」と新吉は空笑そらわらいをした。
新世帯 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
『馬の樣な咳を。ホホヽヽ。』と富江は笑つて、『誰がまた、那麽一寸法師さんを一人前の人待遇あつかひにするもんですか。』
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
待遇あいしらいに二つ三つ、続けて話掛けていたお才が、唐突だしぬけに腰を折られて
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
今にも窒息ちっそくせんず思いなるを、警官は容赦ようしゃなく窃盗せっとう同様に待遇あしらいつつ、この内に這入はいれとばかり妾を真暗闇まっくらやみの室内に突き入れて、またかんぬきし固めたり。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
何か心に持ッているそれを悟られまいため、やはり今までどおり、おさなく、愛度気あどけなく待遇あしらおうと、影では思うが、いざ昇と顔を合せると、どうももうそうはいかないと云いそうな調子で。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
ただ不思議な事には、親しくなるにしたがい次第に愛想あいそが無くなり、鼻のさき待遇あしらって折に触れては気に障る事を言うか、さなくばいやにおひゃらかす。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
然るに昇は何の道理も無く何の理由も無く、あたかも人をはずかしめる特権でももっているように、文三を土芥どかいの如くに蔑視みくだして、犬猫の如くに待遇とりあつかッて、あまつさえ叔母やお勢の居る前で嘲笑ちょうしょうした、侮辱した。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
病院から追はれ、下宿から追はれ、其残酷な待遇とりあつかひ恥辱はづかしめとをうけて、黙つて舁がれて行くの大尽の運命を考へると、さぞ籠の中の人は悲慨なげき血涙なんだむせんだであらう。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
よびにばなを入菓子など出して待遇もてなすにぞ忠八も折柄をりからよき咄相手はなしあひてと種々の物語を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)